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「ば、場地さん！すみません俺！」
「千冬ぅ、お前誰の女取ろうとしてるかわかってんの？」
「いえ！全然そんなこと…」
『私が無理言って連れてきたの』
千冬を睨む圭介に向かって、私はそうフォローした。
うん、連れてきたの私だし、千冬はなにも悪くない。
そんな私の話を聞いて、圭介はチッと舌打ちをした後、私の腕を引いた。
「とりあえず海上がんぞ」
『あ、うん。千冬も早く』
「はい！」
海岸に着くと、圭介は自分が着ていた特攻服の上を私に頭から被せた。
「おめーはそれ着とけ」
『え、でも暑い…』
「だから透けてんだよ、大人しく着とけ」
『…はい』
結局言い負かされて、仕方なくそれを着る。
やはりこの季節には暑いが、大好きな匂いに包まれそれが少し嬉しいなんて思ってしまう。
緩まりつつある頬を頑張って引き締めようとしていた時、圭介は千冬に向かって言った。
「俺上着2枚持ってねぇけど、風邪ひくなよ」
「場地さん…全然大丈夫っす！」
「ほんとかよ」
「心配してくれただけで俺元気になりますから！」
また怒鳴るんじゃないかと思ったら、心配するような言葉をかけた圭介。
思わず目を疑う。
そんな圭介に、千冬はキラキラと憧れの視線で圭介を見つめていた。
あーあ、これでもう千冬私と遊んでくれなくなるな。
“場地さんに疑われることしたくないんで！”って。
少し寂しいな、なんて思いながら私はまた1つ圭介のことが好きになった。
これ以上好きになることなんて、無駄な事なのに。
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紫陽花(プロフ) - やばいくらい泣きました…！話の長さは長すぎず短すぎずの丁度いい長さなのにこんなにも深い話をかけるみやさん天才ですよ！！！！！ (7月3日 19時) (
レス) id: 5633e8474b (このIDを非表示/違反報告)
きゅーり＠幽霊同盟 - 涙腺と脳味噌が崩壊した…()場地さんかっけぇぇです…新作出たら、絶対読みます。 (2022年5月7日 1時) (レス) @page34 id: 4d158fd0bc (このIDを非表示/違反報告)
mzhama(プロフ) - 原作では泣きましたが場地さんが幸せになってくれるのは嬉しいです。途中涙腺やられました。素敵な小説ありがとうございました (2022年4月16日 19時) (レス) @page34 id: ef4e2691e4 (このIDを非表示/違反報告)
ひちゃん(プロフ) - 場地さん推しの私は最高でした…涙も出ました！ (2021年12月24日 1時) (レス) @page34 id: 587a5d2da1 (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - 最高でしたー！ (2021年9月26日 15時) (レス) id: 75bd89e55e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや
| 作成日時：2021年8月13日 16時
