30 ページ30
「おー、すげぇ」
『…ちょっとくっつかないでよ』
「うまそー」
『離れてって…』
結局あれから竜胆の家まで連れて行かれ、大人しくご飯を作る。
ご飯だけ作ったらすぐ帰るからね、なんて言ったら渋々頷いていた。
家に蘭ちゃんはいなくて、聞いたらどうやらまだ仕事らしい。
そんなことはどうでもいい。
料理中だというのに後ろからくっついて離れようとしない竜胆。
何度も言っても全然聞いてくれないからもはや諦めつつあった頃だった。
『ねぇ竜胆大きいお皿っ…ん、ぅ』
「……」
盛り付ける用の大きいお皿が欲しかったため、竜胆に取ってもらおうと後ろを振り向けば重なった唇。
突然のことでびっくりしてフリーズしていれば再び唇を合わせてくる。
『ん、ちょ、りんどっ…やめ、』
「うるさい」
『っゃ、』
我に返った時にはもう遅い。
竜胆は私の後頭部を押さえ、舌を押し込んでくる。
そして、後頭部を押さえてる手とは反対の手で服の中に手を侵入させてきた。
『…竜胆！』
「…ってぇ、」
『やめてって言ってるでしょ！』
身の危険を感じた私は口の中にある竜胆の舌を思いっきり噛む。
そうすれば竜胆は私から離れ、睨んできた。
「そんなこと言って身体ビクつかせてんの誰？」
『別に…そんなこと、！』
「満更でもねぇくせに、抵抗すんじゃねーよ」
『やだっ…』
そう言ったかと思うと竜胆はポケットから何かを出し、机に置いてあった水と一緒に口に含む。
そして私を引き寄せたかと思えば再び唇を重ねる。
その途端竜胆の口の中にあった水が一気に私の口の中に流れ込んできた。
思わずごくりと飲み込めば竜胆は私から離れニヤリと口角を上げた。
何事かと思えば、急に目の前がぐらりと歪む。
『な、に、これ…』
「クスリ。三途からパクった」
『は、るちゃん…？』
「三途にとってはどうってことねぇだろうけど、お前からしたらだいぶキツいだろ？」
『意識が…』
「なんもしねぇから、大人しく寝とけ」
そう聞こえた竜胆の声が最後だった。
ついに私の意識は途切れ、そこからはなんの記憶もない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2739人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蘭奈莉逢瑠悲@カナリア:ルカ(プロフ) - 春ちゃんさいっこうじゃないですかあああ！！作者様天才すぎる！！！ (11月27日 23時) (
レス) @page39 id: 4d14879615 (このIDを非表示/違反報告)
一尺八寸一犀 - 春ちゃん〜…あ〜もうすっごい好きです///愛してるってなんですか！？愛してるって！！え、カッコ良過ぎるんだけど！？竜ちゃん蘭ちゃんも素敵でした……///もうずっと読んでいたい╰(*´︶`*)╯♡ (9月4日 23時) (レス) @page39 id: 605bcc3c89 (このIDを非表示/違反報告)
NA - 春ちゃーーーーーん素敵すぎます！最後の''愛してる"カッコイイ☆夢主ちゃんもお幸せに♡ (2023年3月21日 10時) (レス) @page39 id: 9c547ad202 (このIDを非表示/違反報告)
宇治(プロフ) - オールして読みました、ガチ尊い。叫びたいけど時間的に無理だ🥲🥲🥲🥲 (2022年12月25日 5時) (レス) @page39 id: 3e85deed6b (このIDを非表示/違反報告)
やほやほ〜 - 蘭ちゃん=優男 竜胆=ツンデレ神 春千夜=すれ違い彼氏でいい？ (2022年9月3日 17時) (レス) @page27 id: 89b4ed43fb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みや
| 作成日時：2021年11月16日 19時
