俺のモノ【佐野万次郎】

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龍「救うって…んなこと出来んのか？」


『わからない。でも、やるしかないの。

いつもの私と、未来の私。人柄全然違ったでしょ？あれから未来帰って、ずっと会えなかった万次郎に、会えた。

未来は、変えられる』





私はそう根拠もないことを堂々と話す。


そして、万次郎の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。





『万次郎、あんたは私が救うから。絶対に1人にしない』


その言葉に、やっと顔を上げた万次郎。






『何があっても私絶対万次郎から離れないから。だから、自分をもっと…大切にしてね』


「A…」




私がそう言って微笑むと、万次郎は私の腕を引っ張りきつく抱きしめた。


今も、未来も変わらないこの匂い。

万次郎はなにも変わってなんかいない。





絶対にみんなを救う、大好きなみんなを。


そう思って万次郎の背中に手を回した時、場地が大きい声で言った。






「もう、変わってんじゃねぇの？」


『え？』


「俺らに、こうやって面と向かって話してくれたじゃん。変わってねぇはずねーよ」


『場地…』






場地に続き、それぞれみんなは頷きながら言う。




三「確かにな、未来のAが、こうやってこっちに来て過ごしてくれるとこから変わってんだよな」


龍「俺ら、お前に随分と救われてるし。な、パー」


パ「おう、俺馬鹿だからわかんねぇけど」


『みんな…』






その言葉に、思わず涙が溢れる。



泣くはずじゃなかったのに。


そんな私を見てみんなは何泣いてんだよ、と笑った。







ありがとう、みんな。



こんな夢見たいな話、笑わずに聞いてくれて、信じてくれた。

やっぱりみんなは私にとって、1番大事な存在。

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