第4話 命の選択 ページ5
春瀬side
俺はまだ死にたくはない
死を回避する方法なら沢山ある
道を変えたり
お客さんには悪いが注文の時間を変えたり
最悪注文を取り消すことだってできる
けど、思ってしまった
”俺がそこにいなかったら子供はどうなるんだ”と
俺の半分にも満たない子供の人生を俺の我儘で終わらせるのは如何なものか
きっと死んだ俺もそう思って行動したんだろう
目の前に助けられる命があるのに放って置くことは俺にはできない
あぁ、俺って本当に
春瀬「馬鹿だよな」
花垣「そんな事ないです！」
俺の呟いた一言はどうやら花垣君の耳に届いたらしく彼は椅子から立ち上がり反論した
花垣「春瀬さんに助けられた人は沢山います！
それにｯ……ｱ」
花垣君は続けて何かを言おうとしていたが目を見開き言葉を詰まらせた
花垣君の視線を追うとその先は壁掛け時計に向いていた
時計の時刻は14:25
配達先までの時間を考えると後5分以内には店を出なくては行けない時間だった
行こうにもこのまま花垣君を置いておく訳にもいかずどうするか悩んでいると花垣君は休憩室を出てカウンターに置いてあったブーケを持った
花垣「春瀬さん、どうしても配達に行くんだったら僕も配達に連れてってください！」
これから事故が起きるであろう場所に彼を連れて行く事を一瞬躊躇ったが自分を守ろうとしている彼の頼みを疎かにする訳にもいかず俺は了承した
春瀬「…わかった、ブーケ大事に持っててくれよ」
花垣「はい！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 152人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：無名 | 作成日時：2021年8月9日 0時
