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「──政府に奪われたものを、取り返す。」
憎しみの滲む声で告げた彼女からは、立ち上る炎のように制御できない霊力が溢れる。
「ゲートは繋いだままだ。全ての刀剣を持ち帰り、こう告げろ。『我らはまつろわぬ者』と。分かる者には分かる。」
責め立てるようなけたたましい烏の声。
一際強い風が吹いて目の前を花弁が一枚掠めていくと、そこにはもう、誰もいなかった。
「まつろわぬ者、か。」
帰順せず、抵抗する者。奪われたものを、取り返す。
彼らは、自らの意思で戦っている訳では無いのか。
何を奪われ、何を得ようとしているのか。
政府と彼らの間にあるのは、何なのか。
疑問は尽きないが、まずは残された刀剣を退避させなければ。
短刀の身には重いが、仕方ない。
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作者名：セネン@30分クッキングin備中国 | 作者ホームページ：
作成日時：2021年12月26日 1時
