【短編集】誰かと甘いひとときを2【仮面ライダー・戦隊】

小さな出会い【S/ナダ】 ページ7

私は、空のリュウソウ族。
空のリュウソウ族は、他のリュウソウ族に存在を知られてはいけないの。

「プテラードン…どこにいっちゃったの…。」

普段は地上になんて絶対に降りないんだけど、空の騎士竜プテラードンが、気まぐれで居なくなってしまったので、探しに来ている。

「地上にはリュウソウジャーがいるみたいだし…出会う前に見つけて早く帰らなきゃ。」
「お前、なんでリュウソウジャーのこと知ってんのや？」

後ろからかけられた声に、私はひっ…と悲鳴をあげる。

「なんや、悲鳴をあげるとは失礼な。」
「す、すみません、あの……失礼します！」

纏う雰囲気からして、この人は明らかにリュウソウ族。関わってはいけない。
こういう時は、逃げるが勝ち。

ダッ…。

「お？ちょ、待ちい！」

この人…追いかけてくんのはや…！！

ガシッ。

「なんで逃げんねん。ドルイドンの手下かなんかか？」
「誰がドルイドンなんかの！！」

あ、しまった…！

「なーんや、ちゃんと声出せるやないか。俺はナダ。リュウソウ族や。あんたは？」
「…莉乃。」
「莉乃か。ええ名前やな。」

関わってはいけないのに…なんで名前教えちゃったんだろう？

なんか…この人は大丈夫な気がする。

「私は空のリュウソウ族。空のリュウソウ族は…他のリュウソウ族と関わってはいけないの。だから、ごめんなさい。」
「あ、ちょ…。」

心苦しいけど、掟は掟。破る訳にはいかない。

「プテラードンなら行方しっとるでー！」

…なんでナダがプテラードンのことを？

「プテラードンは、今どこに？というか、なぜ私がプテラードンを探しているってわかったの？」
「空のリュウソウ族ってことは、そういう事情かと思うてな。着いてきい。」

ナダは私を手招きして歩き始めた。

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