【短編集】誰かと甘いひとときを2【仮面ライダー・戦隊】

本当に好きなのは誰か【K/チェイス】 ページ34

「＿って感じなの…。どう思う？剛。」
「なんでこれを俺に相談しにきたのかを最初に聞きたいんですけど。」

私は雛山莉乃。今日はお友達の詩島剛を呼びつけ…失礼、招待して相談させてもらっている。

「だって、私よりチェイスのこと詳しいじゃん。」
「俺だって詳しくなりたくてなったわけじゃねぇよ！！」

今日の相談は、私の想い人チェイスについて。
彼が霧子を好きなことは、なんとなく気づいてる。
でもだからって「はいそうですか」と諦められる恋心じゃないんだなぁ。

「つか、そんなに気になんならあいつに直接聞いてくりゃいいんじゃないの？」
「それができたら苦労しないの！剛はもうちょい乙女心ってものを理解しようよ…。」

なーんて言いつつ、私も内心、これはもう本人に直接確かめるしかないのでは？と思い始めていたところ。

「でもなぁ…怖いしなぁ……。」
「なにが怖いんだ、莉乃。」

私は後ろからかけられた声にびくっと肩を跳ね上がらせ、後ろを振り向いた。

「チェイス…！」
「莉乃、剛。ここで何をしている？」
「別になんでもいいだろ。」

チェイスが現れたことで剛の機嫌がちょっと悪くなった。私は剛の機嫌に構っている場合ではないんだけども。

「ちょうどいいじゃん。あとは当たって砕けろよ。」

剛はそう言って、手をヒラヒラさせながら部屋をあとにしてしまった。

「えっ、ちょっと！剛〜！！」

さっきまでチェイスのことを相談していたのだ。気まずくてしょうがない。この空気感をどうしろと？

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