【短編集】誰かと甘いひとときを2【仮面ライダー・戦隊】

〇5人目の怪盗【S/ノエル】 ページ18

すももさん、リクエストありがとうございます！




からんからん…。
今日もBISTROT「Jurer」の戸が軽快な音を弾ませ開く。

「いらっしゃいませ〜！こちらのお席にどうぞ！」

入店してきた1人の若い女性に、初美花は丁寧な接客で応じた。
お店の中に人はおらず、魁利、透真、初美花の3人と、今入ってきた女性だけ。

「すみません…今日はお客として伺ったんじゃないんです。」

女性の発した一言に、魁利の目付きが一瞬変わる。

「ふーん？透真のスカウトなら、お断りしてるんだけど？」
「そうでもなくて…コグレさんから、何も聞いていませんか？」

この言葉に、魁利だけでなく全員の顔つきが変わった。コグレのことを知っているのは、ルパンレンジャーだけのはずである。

「お姉さん…何者？」
「コグレさんとはどういう経緯でお知り合いに？」
「私たちのこと、知ってるってことですか？」

3人から猜疑の目を向けられ、女性はたじろいだ。

「彼女は、あなたがたと同じなのです。」
「コグレさん！いつからそこに…。」
「それより、俺らと同じって？」

魁利の質問に答えたのは、コグレではなかった。

「5人目の怪盗…ということさ。」
「久しぶりねノエル。」

Jurerの扉から現れたノエルに、女性は親しげに手を振る。ノエルもそれに応じて振り返した。

「そういうことで、あなた方とは別行動になりますがこれからは莉乃さんにもルパンコレクション収集を手伝っていただきます。」

「それでは私はこれで。オルボワール。」

コグレは言うべきことだけ言うと、すぐに店をあとにしてしまった。

「申し遅れました。風見莉乃です。単独行動が多くなりますが、どうぞよろしくお願いします。」

莉乃の顔合わせをして、その日はお店を閉め解散することになった。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す