【短編集】誰かと甘いひとときを2【仮面ライダー・戦隊】

優しい朝【S/メルト】 ページ2

「ふーんふーーん♪」
「莉乃、おはよう！何してるの？」
「コウ、おはよう。」

朝、家の前に並んでいるお花たちに鼻歌を聴かせながら水やりをしていたら、コウ、メルト、バンバが揃って出てきた。

「水やりか。早く咲くといいな。」
「うん！でも、焦りは禁物だから。」

バンバと一言交わして、私はまたお花たちに水をあげる。

「そういえば、お姉ちゃんは？」
「ういなら、まだ寝てるぞ。」

全く…ため息をつく。私の姉、龍井ういは早起きが苦手なのがたまにキズだ。

「みんないつもより朝早いけど、何かあるの？」
「これからコウと一緒にバンバに特訓してもらうんだ。」

なるほど、だから右手に剣を…。そうなると、あまり引き止めていては申し訳ない。

「引き止めてごめんね。帰って来る頃には朝ごはん作っておくから。」
「頼む。」

バンバに微笑みをひとつ返して3人を見送る。

「あ、コウ、バンバ。悪いが先に行っててくれ。」
「ん？分かった！あんまり遅れるなよ！」

メルトが2人を先に送り出した。

「莉乃、……前から言おうと思ってたことがあるんだ。」
「どうしたの？改まって…。」

「俺たちの戦いは、これからどんどん険しくなると思う。莉乃のことは、何があっても俺が守るから…だから…これからも傍にいてくれないか？」

「そんな…もちろんだよ…！」

メルトがそっと私のことを抱き寄せる。

「じゃあ、行ってきます。」
「うん、行ってらっしゃい。」

私はメルトのことをちょっとだけ抱きしめ返して、改めて笑顔で見送った。

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