【短編集】誰かと甘いひとときを【仮面ライダー・戦隊】 (ページ45)

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ラビットハッチに戻ると、ライダー部のメンバーが全員揃っていた。

「あなたは、あなたは大丈夫なの！？」
「美羽、落ち着こう。スイッチャーがあなただったことは、確かに驚きだが…。」

隼の言葉で、みんなの視線が更にあなたへ集まる。

「ゾディアーツ…十二使徒…！今回ばかりは許さない…！！！」

横たわるあなたの手をきつく握りながら、流星は絞り出すようにそう言った。

「りゅう、せい……。」
「あなた！体の具合はどうだ…？どこが痛い？」

あなたは首を横に振って、流星の手を借りながら上体を起き上がらせた。

「みんな、ごめん。私がちゃんとしてなかったから…。」
「そんな…あなたさんは悪くない…！」

友子の言葉にJKもしっかり頷く。

「そうっすよ。とりあえずスイッチはもう壊れたんだし、ゾディアーツ化はしないっしょ！」
「ただ気になるのは、幹部たちがあなたにスイッチを渡した理由だ。」

みんなは、はっとして今までのゾディアーツ化した生徒たちのことを思い返してみた。

「確かに、今までゾディアーツにされてきたのは、ふか〜い恨みを持ってたり、誰かのことを憎んでたり…そういう人たちだったよね？弦ちゃん！」

ユウキが今までゾディアーツになった生徒たちの名前をあげてみせる。

「それじゃあ、あなたにもそんな感情があって、十二使徒はそれを感じ取った…ってことか！？」
「バカ言うな如月。あなたが誰かに負の感情を抱くような人間ではないことは、ライダー部全員が知っていることだ。」

みんなも賢吾の言ったことに頷いていて、弦太郎は頭を抱える。

「じゃあなんで狙われたんだぁ？」
「俺のせい、なのかもしれない。」

珍しく流星が弱々しい声を出した。