【短編集】誰かと甘いひとときを【仮面ライダー・戦隊】 (ページ44)

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内・面・思・考【宇宙/流星】ページ44

「ゾディアーツだ！如月、朔田、向かってくれ。」

今日もラビットハッチにバガミールからの情報が入る。いのしし座のゾディアーツ。正門前に出て生徒たちを襲っているようだ。

「おう！任せとけ！」
「さっさと片付けよう。」

仮面ライダー部の活動として、如月弦太朗と朔田流星はドライバーを片手に駆けていった。

「そこまでだゾディアーツ！」

弦太郎の威勢のいい言葉にゾディアーツが振り向く。しかし様子がおかしい。

「…？」

流星はその異変に気づいたが、弦太郎がドライバーを構えたので遅れて自分もドライバーを腰に装着する。

-3,2,1-
-メテオ、Ready?-

「「変身！」」

お決まりの変身音と共に、2人が光に包まれライダースーツを身に纏う。

「宇宙キター！！！」
「お前の運命は、俺が決める。」

ゾディアーツにむかって一直線に踏み込むふたり。しかしやはり、ゾディアーツの様子がおかしい。普段なら応戦してくるはずのゾディアーツが、一向に反撃してこないのだ。

「なんだお前、戦う気あんのか！」
「弦太郎、こいつ…いつもと違う！」

流星の一言とゾディアーツの対戦する様子から、弦太郎も異変に気づく。

そして、ゾディアーツがたった一言。

「…た、すけ…て……。」

助けて。そういったのだ。弦太郎と流星は目を見開いた。

「お前、いま…助けてって言ったのか…？」
「何がどうなってる…？」

この展開にはさすがの2人も驚いている。

「けどまぁ、助けろってんなら助けてやるぜ！」
「あぁ、早いところ倒してスイッチを切るぞ。」

流星はもう一度武器を構え直し、弦太郎もスイッチを入れ替えた。

「ロケットドリルキーーック！！！」
「メテオストームパニッシャー！！」

必殺技を同時に打ち込む。大きな爆炎と共に、ゾディアーツは倒れた。

「いのししゾディアーツの正体は…っと。」
「な…まさか！」

煙の中から姿を現したのは、仮面ライダー部の一員であり流星の彼女であるあなただった。

それに気づいた流星は猛ダッシュであなたに近づく。

「あなた！！！…あなた、どうして…！」
「りゅ、せい…ごめん、ね……。じゅうにしと、に、スイッチを…無理やり…。」
「スイッチを無理やり…？くそ…なんでこんなことを…！」

とにかく安全な場所で寝かせてやろうと、流星はあなたを抱え、ラビットハッチへ急いだ。