【短編集】誰かと甘いひとときを【仮面ライダー・戦隊】 (ページ40)

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〇取り愛【機械/滅・迅】ページ40

麦さん、リクエストありがとうございます！

「だーーかーーらーー！あなたは僕と一緒にお出かけするの！！滅のわからず屋ー！！」

迅が私を後ろからきつく抱きしめてくる。

「わかっていないのはお前の方だ、迅。あなたはお前に付き合わされて疲れている。今日は俺の傍で休ませる。」

滅が、迅をひっぺがして前から私を抱きしめる。
こんなやりとりを、もう1時間近く繰り広げていた。

「ふたりとも…そろそろやめてよ…。」

私はというと、もうこのやりとりにヘロヘロでされるがままだ。

「滅といるより、僕といた方が絶対あなたは楽しいよ！」
「なに？」

迅がまた煽るようなことを無意識で言うから、滅から黒いオーラが溢れてくる。

「…仕方ない。」

滅が私を離したので、ついに滅の方が諦めてくれるかと期待したのも一瞬。

唇に柔らかい感覚と、少しのリップ音。

「…ぇ？」
「迅、これで分かっただろう。あなたは俺のものだ。」

滅にキスされた…？え、待ってこのヒューマギアなにしてるの！？

「むー…あなた！」
「ひゃっ…。」

またしても強引に迅の方へ引っ張られる。そして、迅がおもむろに私の頬へ手を添えると…。

先ほどと同じ感触。でも、さっきより深くて長い…。

「ちょ…じ、ん…まって、ダメ…。」

途切れ途切れにそう言うも、体は迅を拒めない。

「迅、あなたが苦しそうだ。やめてやれ。」
「えっ？…うわぁほんとだ！あなた、ごめんね？大丈夫？」

ようやく解放されて、私は肺いっぱいに酸素を取り込む。迅はそんな私を見てやりすぎたと思ったのか、優しく抱きしめて頭を撫でてくれた。

「もう、気をつけてよ…。ねぇ迅、滅。」

2人が私の顔を覗き込む。

「私、今日はね、2人と一緒にいたい気分。だから、取り合いなんてやめてよ。」

私の言葉に少し驚いた様子の2人。けど、迅はすぐにいつもの無邪気な顔に変わったし、滅も機能しはじめた。

「それなら、今日はやはりここでゆっくりするといい。」
「うん！デイブレイクタウンの中で、僕と一緒に遊ぼう！！」

「「それとも、さっきの続きをするか？/する？」」

「し、しません…！！！」