【短編集】誰かと甘いひとときを【仮面ライダー・戦隊】 (ページ27)

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ヤンデレMにBeware【医者/永夢】ページ27

「ただいま、今日もいい子にしてた？」

帰ってそうそう白衣を洗濯機に放り込みながら、永夢は私の首についた鎖を撫でて聞いてきた。

「うん！ちゃんといい子にしてた！」

私はいつものように笑顔で元気に受け答える。そうじゃないと…あとが怖いから。

「そっか！あなたは偉いね〜！」

私のことをぎゅっと抱きしめながら、永夢はわしゃわしゃと髪を撫でる。

私は、この人のペットだ。首輪に繋がれ、この人と一緒でなければ外に出ることは叶わず、この人の言うことを聞かないと、痛い目にあう。

もっと…もっと、
「自由になりたいなぁ…。」

そこまで言って、私は口を抑えた。しまった。完全にやらかした。恐る恐る、永夢の方を振り返る。

「許さないよ…？」

顔は笑っているけど、目が笑ってない。そのままじりじりとにじり寄ってくる。

「あなたは僕のものなんだから、勝手に外に出るなんて許さないよ？それに外は危ないものでいっぱいなんだ。あなたはずーっとずーっとここにいればいいの。大丈夫、あなたは何も心配しなくて平気だよ僕が守るからね。あなたはいい子だから僕の言うこと聞けるでしょ？ね？」

この人はいつも、ひどく愛おしそうな手つきで私を撫でる。まるで誰か…あなたって人と私を重ねてみているかのように。

「必要なものは用意してあげるし、ご飯だってちゃんとあげるよ？僕のところが1番安全なんだから。」

ねー？と、私の髪の先をくるくるしながら遊ぶ永夢。
確かに、3食ご飯とベッド付きで家賃タダな物件はないだろう。この人さえいなければ安全そのものなんだ。

「あなた、今日は夜ご飯カレーね！」

彼は今日も、まだ見ぬ「あなたさん」に話しかける。
私とあなたさんの影を重ねながら。

Beware=ご用心