【短編集】誰かと甘いひとときを【仮面ライダー・戦隊】 (ページ1)

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研修医だからNo good？【医者/永夢】ページ1

「あ、あなたさん！こんにちは！」

ここは小児科病棟、元気な挨拶を響かせるのは小児科研修医の宝生永夢だ。

「宝生先生、こんにちは。」

対してこちらは同じく小児科の看護師、あなた。永夢よりもあとに小児科へやってきた、小児科病棟の最年少だ。

「宝生先生は今日も元気ですね。」

いつもいつも自分を見かける度に元気に挨拶をしてくる永夢にあなたは少し呆れつつあった。

「はい！あなたさんを見るとなんか力が湧いてくるんです！」
「へぇ…私は特に何もしてないんですけどね。」

「…あなたさんって、もしかして僕のこと嫌いですか？」
「今の話の流れでどうしてそうなるんです…？」

しかもさっき「元気が湧いてくる」とか言ってたくせに、いまは見るからにしょぼーんとしている。

「いや、だって…。前に違うドクターたちと話してるの見かけたんですけど、僕の時と違ってちゃんと笑って対応してたから…。」
「あぁ、なるほど…見られてたんですね。」

「見られてた」という言い回しに永夢は(もしかして、恋人とか、そういう関係だったのかな…！？)と無駄に焦り始める。

「あ、そ、その、すみませ…」
「面倒じゃないですか。」

予想外の返答に、永夢は「え？」と固まる。

「小児科ならまだしも、違う科のドクターに無愛想な態度とってケチつけられても、面倒じゃないですか。」
「それって……。なーんだ…そっか、僕が研修医だからじゃなかったんですね…。」

今度はあなたが予想外の返答に「は？」と返す番になった。

「なんで宝生先生が研修医だから私が無愛想になるんですか？わけがわかりません。」

いつも以上に冷たい反応に、永夢は若干ヘコむ。

「研修医でも、研修医じゃなくても、宝生先生は宝生先生に変わりないでしょう？私は今のままの宝生先生が好きですよ。」

永夢は気にしていた。飛彩がいつも言う「研修医は黙ってろ」「研修医は出ていけ」という言葉のように、あなたも自分が研修医だから冷たいのではないかと。しかしいまは…。

「僕も…僕もあなたさんのこと大好きです！」

その後、小児科病棟ではキラキラ笑顔の永夢先生とつっけんどんな看護師あなたをセットで見かけることが多くなったとか…。

No good=ダメ