28 side緑谷くん ページ29
その日、僕らのクラスに編入生がきた。
A「輪廻Aです、よろしく。」
───親殺しの
彼女がそう呼ばれていたのは少し前。
今は公式的にその犯罪歴が否定され、
おまけに敵犯罪に巻き込まれ記憶を失った。
AFOに操られていたとされたその精神の危うさから、
プロヒーローの管轄下として僕らA組で
監視・保護されることとなった。
僕らは、事前にそう先生から聞かされていた。
緑谷「…………。」
───『ありがとう、デクくん。』
僕だけが知っている。
彼女は何かに怒っていたわけでもない。
僕らヒーローを恨んでいたわけでもない。
あれはそう、全てを諦めた人間の瞳だった。
他人に期待することをやめ、
社会に期待することをやめた目。
爆豪「…………。」
僕らだけが知っている。
彼女はただ守ろうとしていただけなこと。
その小さな手で、今までとり零してきた宝物の欠片を
消えてしまわないように。壊さぬように。
そっと、そっと両手で抱えていたこと。
焦凍「…………。」
彼だけが知っている。
気丈に振る舞う彼女が実は酷く弱いことを。
脆く砕け散りそうなその心を、
誰かが包んでやらねばならないことを。
オールマイトから聞いた話。
彼女には前世があるという。
それを思い出し行き場を無くした感情を、
誰も彼もが見ないふりをした。
彼女自身でさえも。
_____後悔してるんだ。
あの日、何も感じないと笑う君に
手を差し伸べられなかったこと。
恐れてしまった。
無個性の雄英生。氷の非行少女。
その上辺だけの名前に、惑わされてしまった。
誰かが言ってあげなきゃいけないのに、
誰かが隣にいてあげなきゃいけないのに、
彼女に真正面から向き合うことに足が竦んでしまった。
自分の弱いところまで見透かされてしまいそうで
怖かったから。
……でも、それももう終わりにしよう。
緑谷「おはよう、輪廻さん！
新しい部屋眠れた？」
A「おはよう、デクくん。
まーぼちぼちかな。」
例え、記憶があってもなくても君は君だから。
もう一度ここから始めよう。
僕と君の、ヒーローアカデミアを。
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さ - 恋花さん» そういう事言われて不愉快になる方いるのでやめましょうね (2022年10月25日 0時) (
レス) id: 11966a8a73 (このIDを非表示/違反報告)
恋花(プロフ) - 重也くんって文ストの中也みたい！ (2022年10月21日 17時) (レス) @page2 id: bb4cebb7fd (このIDを非表示/違反報告)
！！！(プロフ) - 小鉄さん» うぁぁ嬉しいですありがとうございます；；頑張ります…✨ (2022年10月14日 0時) (レス) id: c955538e13 (このIDを非表示/違反報告)
小鉄 - たくさん泣いたし途中何度も発狂したくなりました( ；∀；)こんなに感情を揺さぶられる夢小説は初めてです……！これからも楽しみにしてます！！ (2022年10月13日 1時) (レス) @page43 id: a865d1e6ca (このIDを非表示/違反報告)
！！！(プロフ) - 咲さん» えええありがとうございます！自分も泣きながら書いてたので嬉しいです；； (2022年10月8日 9時) (レス) @page6 id: c955538e13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：！！！
| 作成日時：2022年10月7日 22時
