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階段を登り、暑くなった身体から汗が滲み始める。
ドアを開けると涼しい風が吹いた。
その風の匂いは微かに煙草の匂いがした。
「 早かったな。A。」
『 どうしたんですか?急に呼び出して。 』
「 どうやら、お前を嗅ぎ付けてこの学校を訪れた奴がいる。 」
『 そうなんですね。 迷惑をお掛けしてすみません。 』
「 全くだ。 退学させて、こちらに引き渡せとご所望だ。 」
瞬間、背筋が凍る。
『 ...先生。僕は、この学校に居たいです。』
「 そうか。」
『 それに、退学なんて。僕何もやらかしてないですし。 』
「 それはどうかな? 」
その向けられる目は
よく分からなかった。
『 教師じゃないですか。
生徒のこと、考えたりしないんですか? 』
ニコッと笑顔で答えても、先生は無表情のまま。
「 さあ。どうだかな。 」
『 僕に何をして欲しいんですか。 』
「 Aクラスを目指せ。白瀬 A。
お前だけの力だけじゃなくてもいい。 」
結局、
誰かに従わなきゃ行かないのか。
せっかく、学校生活を手に入れたと思ったのに。
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作者名:匿名希望 | 作成日時:2022年10月10日 23時