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ドンッ!

図書室に机を叩く大きな音が鳴り響く。


「今、無知無能って言ったか?!」



今日の朝方、突如伝えられた夕方の勉強会。


こうなることを予想していないわけではなかった。



遡ること、HR前。

どうやら、櫛田さんが綾小路くんに、

赤点組の人達と、堀北さんと一緒に勉強会をやらないかという話だった。


それに一緒に来てくれないかと、呼ばれたのだ。



「 Aちゃんも、一緒だと心強いからさ!」


『 僕は、テストの点数そんなに良くないよ? 』


「まぁ、それなら尚更一緒にやろうってことだよ!」



僕には一切の拒否権というものがないらしい。




『 分かったよ〜。仕方ないな。 』




でも、短気くんと一緒に勉強とか絶対できないだろうなぁ。





それに堀北さんの性格上キッパリ言いそうだしなぁ。
と思いながら参加していたら案の定言い合いが始まった。



「ええ。連立方程式の一つも解けなくて、将来どうやって生きていくのか。私は想像するだけでゾッとするわ。」




その瞬間、短気くn...、須藤くんは堀北さんの胸ぐらを掴んだ。



「こんな問題がどうした?勉強なんて不要だろ!教科書にかじりついてるくらいなら、バスケやってプロ目指した方がよっぽど将来のためにたつぜ!」




「そう。幼稚ね。バスケットでプロを目指す?そんな夢が簡単にかなう世界だと思っているの?すぐに投げ出すような、中途半端な人間は絶対にプロになんてなれないわ。」



そう言われると須藤くんは堀北さんから手を離して、

帰る準備を始めた。


「わざわざ、部活を休んで来てやったってのに、完全に時間の無駄だ。」


「俺もやーめよ。堀北さんは頭いいかもしれないけど、そんな上からこられたらついていけないっての。」

「俺も。」




「退学しても構わないのなら、好きにするのね。」



そういって乱れた制服をただした。



「堀北さん、こんなんじゃ誰も一緒に勉強なんてしてくれないよ。」



困ったように、堀北さんに訴えかける。


「確かに、私が間違っていたようね。不毛なことで余計なことをしたと痛感したわ。」




「それって...。」



「 足でまといは早めに脱落してもらった方がいい。ということよ。」




堀北さんがそう言うと櫛田さんはどこか浮かない顔を見せたあと、なんともないふうに笑って見せた。




「そう、でも。..私が何とかしてみせる。こんなに早く皆と別れるなんて絶対に嫌だもん。 」



「見捨てたくないの。」

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作者名:匿名希望 | 作成日時:2022年10月10日 23時

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