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段々と、諦めがついてきてしまった。
人と絡むのも、面倒事に首を突っ込むのも。
僕のいい所として、受け入れてしまおうと。
「 貴方達、強いのね。 」
「ピアノと茶道習ってたんだよ。」
『あれ？さっきは書道っていってなかったですか？』
「書道もやってたんだよ。」
「 白瀬さんは、何も習ってないって、本当にそうなの？」
『 剣道ならならってたなぁ。』
「...テストの点数も、わざとなの？」
「 言っただろ、偶然だって。」
堀北さんに目を合わせられ、
僕もそうだよという意味で頷く。
「あなた達のこと、本当に、分からないわ。」
『 ...僕は、白瀬 A。あまり目立たない生活を送りたい花の女子高生だよ。 出来れば、堀北さんも、僕のこと下の名前で呼んでくれると助かる。』
「なぜ、私がそんなこと。」
「..Aは、自分の苗字が嫌いなんだと。」
そういって、声をかけてくれる綾小路くん。
「分かったわ。だからといって私のことは気安くしたの名前で呼ばないでちょうだい。」
『 うん。分かったよ。 堀北さん。 』
「 というか、本当にいいのか？ 勉強会。」
「えぇ、赤点保持者に、
時間を割くだけ無駄だと判断したわ。
なんのメリットもない。」
ああ、やっぱり彼女はその答えを導き出してしまうのだろうか。
「須藤達は退学になるぞ。」
「他がどうなろうと関係ないわ。
寧ろ、残るのは必然的に彼らよりマシな生徒でしょ？
上のクラスを目指すことも容易くなる。
私には願ったり叶ったりよ。」
「その考え方は間違ってるんじゃないか？」
「え？」
「お前の欠点は、他人を足手まといだと決めつけ、
最初から突き放している事だ。
相手を見下すその考え方こそ、
お前がDクラスに落とされた理由じゃないのか？
Aも言っていてくれただろう。」
「っ…私は、、。」
正直、あの無表情な綾小路くんが、
堀北さんに向かってあんなにキッパリ物事を
言っていたことに内心驚いていた。
でも、
あれから、勉強会が開かれることは無かった。
そして、絶望的な状況の中その日を迎え、
私達Dクラスは、国語・数学・化学・社会・英語
各教科全てにおいて、
高得点を獲得していた。
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作者名：匿名希望 | 作成日時：2022年10月10日 23時
