遭遇 ページ5
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学校が終わって、いつも通りの帰り道を歩く。
今日は誰かに会う予定とかは特にないので、家に帰るとすぐに着替えてお店に向かおうかな。
そんな事を考えながら下を向いて歩いていると、いきなり人影が現れた。
誰かが私の前で立ち止まっているみたいで、私はゆっくりと顔を上げた。
「…てつやさん」
「あ、やっぱりAちゃんだ」
お店はかなり遠くにあるので、誰にも会わないと思っていた。
でも、てつやさんの家は確か最寄り駅が同じだった気がする。
そうか、遭遇というものがあるのか。
今までは、下校中にお客さんに会うことはなかった。
徐々にこの状況の危険さに気づいて、顔が青ざめていく。
「んん、ええっと…」
てつやさんも状況を整理出来ていないみたいで、私をまじまじと見つめる。
非常にまずい。
「Aちゃん、女子高生ってこと？」
「いや、これは…」
"これはコスプレです！"
この際、嘘でもついてしまおうと思ったけど、てつやさんは私と同じ城西高だったらしいのでバレてしまうことに気づいて、言うのをやめた。
「しかもこの制服、城西？」
「…はい、そうですよ」
「開き直っちゃってんじゃん」
「もう言い訳のしようがないので」
てつやさんは私が女子高生であることを知ったのに、何事もないかのように笑っている。
あの時あのままやっていたらてつやさんは女子高生を襲ったことになっていたのに。
お互い同意のもとだから気にしないとか？
でも、さすがにそんな人はいないよね。
普通は動揺するもん。
この人、どうかしている。
「なんにも、言わないんですね」
「え？」
「女子高生なのにキャバクラやっちゃだめでしょ、とか」
「まぁ、ダメだとは思うよ。でも、俺がこれからAちゃんに会わないようにしたらいいだけで…」
てつやさんがもう来てくれないのは少し、嫌だ。
でも、そんな素直な言葉を口にできるはずもない。
「じゃあ、もう私たち、終わりってことですね…」
「そもそも何も、始まってないからね」
「そうでしたね」
「じゃあ、ね。危険な目にあわないようにね」
私は小さくお辞儀をして、てつやさんとお別れした。
本当にもう会わないのだろうか。
今日の朝も、LINEでやりとりしていたのに。
私とてつやさんは、もう終わってしまったんだ。
私が、女子高生だから。
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フラワー(プロフ) - 了解です。テスト頑張って下さい。更新楽しみにゆるゆると待ってます。 (2019年6月16日 1時) (
レス) id: 34909526e5 (このIDを非表示/違反報告)
夜行性(プロフ) - フラワーさん» ありがとうございます！頑張ります！今私がテスト前で、更新がなかなかできません…。すみません！落ち着いたら続きだします！ (2019年6月14日 21時) (レス) id: 04a8f1658b (このIDを非表示/違反報告)
フラワー(プロフ) - はじめまして、大人感じよかったです。続き楽しみです。頑張って下さいね！ (2019年6月14日 9時) (レス) id: 34909526e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜行性 | 作成日時：2019年6月5日 6時
