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雪菜視点
手越さんに会おう。
それが1番の優先事項だ。
彼は今日。
女優と会う予定だと言っていたとのこと。
何処でかはわからないけど、自宅にも招き入れているとか。
そういうことなら、待ち伏せすればいい。
最悪、女優さんがいなくても手越さんは帰ってくる。
増「…無茶はするなよ」
雪菜「わかってます。うまくやりますよ」
だから、そんな心配そうな顔しないでください。
私は大丈夫ですから。
増田さんはお仕事だということで、お見送り。
なんだか新婚みたいだなとか言ってみる。
時間を見て手越さん宅に来ました。
待つこと2時間
遠くからお待ちかねの人物。
手「あれ、雪菜ちゃん？」
雪菜「こんにちは。お楽しみ中にすみません。どうしてもお話したいことがありまして」
不思議そうな顔をしている手越さんと醜い顔をしている女優さん。なんでこんなのが良いんだか。
手「いや、いいよ。美希の事でしょ？」
その言葉に頷き返して、今までの事。
自分の事も私の事も、手越さんの事も忘れていることを伝えた。
だんだんと彼の顔色が変わる。
女優の方は元から醜いのに尚更。
雪菜「美希を本当に大切に思っているなら、話をしてあげてください。待ってるんです。ずっと」
その言葉に彼は弾かれるように走り出した。
その場に残されたのは、女優と私。
「なんで、邪魔するのよ。アンタが来なければ彼はこのまま私と！！」
ヒステリックに叫びながら走ってくる彼女。
その手にはキラリと光るナイフ。
雪菜「…え」
反応が遅れて、避けられない。
増「雪菜ッ！」
この場にはいないはずの声。
でも、この温もりは…、
雪菜「増田…さん？」
増「間に合って良かった。どうしても心配だったからマネージャーに頼んで昼で終わりにしてもらったんだ。それで、急いで来たら襲われてるし…心臓が止まるかと思った…」
女優は増田さんを見ると焦って姿を消した。
私だけなら兎も角、男性となれば不利だからね。
雪菜「すみません…、助かりました。あの、今美希の所に手越さんが行ってて」
増「わかった、そこに車停めてるから。すぐ行こう」
彼の運転で病院に行き病室へ。
そこにはパニックを起こしている美希。
慌てて駆け寄り抱き締めて落ち着かせる。
忘れていても身体は憶えてくれていると思うから。
響也へ
こんなんで！
お次頼みます！
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作者名：響也 x他1人 | 作成日時：2017年9月17日 23時
