鬼滅の刃？いいえ、盾です 弐

こっから正念場！ ページ36

妓夫太郎の頸を斬ろうとしたその時、嫌な予感がした。

これ…何かのフラグでは？
こういう少年マンガって、追い詰められた敵が覚醒なり何なりして形成逆転されるし。

ガチイン！

妓「お前らが俺達に勝つなんて、無理な話なんだよなあ」

ほらやっぱり！刀を妓夫太郎に掴まれて動かせない！

ガキィン！

宇髄さんの攻撃を歯で咥えて止めた…？
本当最悪。まだまだ倒せなそう。

宇(頸を真後ろにブン回すんじゃねえよバカタレエエエエ！)

妓夫太郎がニヤってした…またあの意味不明な攻撃がくる！

『炭治郎君！踏ん張って！』

バキィ！

炭治郎はかろうじて耐えたものの、宇髄さんと共に地面に吹っ飛ばされた。

炭「千秋さん！宇髄さん！」

何とか受け身を取って衝撃を逃した所で、堕姫ちゃんの攻撃が真上を通過して、かまぼこ隊に突っ込んでいく所が見えた。

・・・さあ！こっからが正念場！
絶対に宇髄さんを五体満足で家に帰えそう！

『蟲の呼吸、蜻蛉ノ舞…複眼六角！』
宇「音の呼吸伍ノ型！鳴弦奏々！」

妓「唸れ！飛び血鎌！」

ドゴン！

3人の攻撃が弾けあい、大爆発が起こる。
マズい、また瓦礫で視界が…

宇「！アイツ！逃げやがったな！」

また逃した！妓夫太郎は…いた！伊之助の後ろ！
伊之助達は…堕姫ちゃんの頸をとったみたい。

『伊之助親分！後ろ！』
伊之助「がっ…？」

伊之助が刺された…！
マズい、伊之助に毒が回ってくる…

炭「伊之助ー！」

俺の妹に触るなってか？妓夫太郎達の過去には心底同情してるけど…伊之助を刺したのは許さない。

堕「ﾀﾋね！」

うげっ…建物の瓦礫がこっちに！
マズい…

『宇髄君！』

とっさに宇髄さんの頭部を守るように覆い被さる。次の瞬間、背中から後頭部にかけて今までに受けた事のない痛みが遅ってきた。

良かった…宇髄さん…腕…ちゃんとある…
私の意識は情けなくもそこで途切れた。

【一方その頃】
激しい鬼の攻撃に、竈門炭治郎は他の物より早く目覚めた。

炭(昔の夢…？あれ？ここは…俺は…)
気絶していたその時。炭治郎は昔の夢を見た。
　愛する妹が人間だった時の夢を。

炭治郎は夢の中で禰豆子に謝った。
　貧しい暮らしをさせてごめん、綺麗な着物を買ってやれなくてごめん…と。

そんな炭治郎に禰豆子は「謝らないで」と言った。精一杯頑張っても、駄目だったんだから仕方ないだろう、と。

幸せかどうかは自分で決めると。
大切なのは"今"なのだから、前を向いて一緒に戦おうと。

反撃　炭治郎の章→←炭治郎、ナイス！

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