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「私達、先程言った通り遊園地……というかテーマパークへ行く予定だったんですよ。」
山下がそう喋った。
『……?行く予定だった?』
Aは首を傾げた。
「今日休園日らしくて。実は私が調べた日付まちがっていて、行き損だったんです。」
山下のバトンを受け取ったように水野は話始める。
「それで帰ろうとしてたんですけど、きーくんったらお酒に酔ってね。きーくんはお酒が入ると違う人のようになるのよ。普段は面白い良い奴なんだけどね……。
それであまりに鬱陶しいからサービスエリアに立ち寄ったんです。ご飯でも食べれば酔いも覚めるだろう、ってことで。」
『……被害者がいなくなったのはいつ頃ですか?』
「1時間ぐらい前よ。タバコかなんかしてるだろうって放っておいたんだけど、そろそろ帰る時間になって電話をかけたら繋がらなかったの。それで2人で手分けして探したら……」
「山下さんが遺体を発見した、という訳ですね?」
安室も相槌を打った。
「は、はい。」
山下と水野は頷いた。
「おっと。」
手帳にメモするのに使っていたであろうペンを松井が落とした。
ペンはそのまま落ちるのではなく、落ちたあとコロコロと転がって言った。
「まっでぐれ!」
慌てて松井はペンを追いかけた。
カランッ
転がったペンは排水溝の上で止まった。
間一髪で中に入る前に松井が拾った。
「よがっただ……」
「……この辺傾いてるんですか?」
安室は鑑識官に聞いた。
「おん、この辺り地盤沈下で少し傾いてるらしいだ。来月には舗装工事するみだいだが……」
『地盤沈下……ね。』
Aは壁に斜めについた泥の跡をみた。
「雨足が強ぐなっできだから続きは中で聞くだ。」
松井はペンを大事そうに拾ったあと周りに声をかけた。
皆移動しようと言う時にAはじっとトイレを見た。
「どうしたんだ、A。」
安室もAの見てるものを見た。
「これは……!」
気づいたようだ。
『上の通風口に水滴が流れず帯状に残ってるね。』
安室はすぐに下の通風口も見た。
「下の通風口はない。だが、ドアの周りは水滴が残ってるな……。」
Aはニヤッと笑って安室に言った。
『それに臭わなかった?見つけた時にトイレのから……』
「灯油の臭いがした、だろ?」
同じくニヤリと笑って答える安室にAは面白くなさそうな顔をするのだった。
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チョコミント(プロフ) - 未零 ♪mirei♪さん» そうなんですね!お互い頑張りましょう! (2022年12月29日 8時) (レス) @page22 id: 5f4119665c (このIDを非表示/違反報告)
未零 ♪mirei♪ - めっちゃ、いいところで終わってる〜私は今、「すずめの戸締まり✕名探偵コナン」って小説書いているんですけど、すごく進んでて羨ましいです!更新がんばってください! (2022年12月29日 0時) (レス) @page22 id: 8da36c452f (このIDを非表示/違反報告)
チョコミント(プロフ) - まみこさん» よろしくね!更新も頑張らせてもらうね〜 (2022年12月26日 18時) (レス) id: 5f4119665c (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - チョコミントさん» えー!覚えててくれたの!嬉しい!!これからもよろしくね!更新頑張って! (2022年12月26日 14時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
チョコミント(プロフ) - まみこさん» 遅くなったけどメリークリスマス〜!私は結構色んな人覚えてるタイプ(?)だから全然覚えてるよ!タメ口は結構なんとも思ってないから大丈夫!良ければこれからもどうぞ仲良くしてくれると嬉しいな。 (2022年12月26日 7時) (レス) id: 5f4119665c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チョコミントス | 作成日時:2022年12月13日 13時