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Aは道中色んな話をした。

愛媛であったこと、兵庫であったこと。

鈴芽は椅子の扱いが雑だとか富士山を見たがっていた、とか。

沈黙を拒むようにAは喋った。

安室は相槌を打ち、時折質問した。

高速をおり、公道を走っている時Aが安室に聞いた。

『そういえば透……いやここ車だから零でいっか。零警察学校で問題児だったんでしょ?』

「……どこの情報だ?」

じとっとした目で安室はAをみた。

『……おばあちゃん、かな。』

「情報の漏洩……」

安室……降谷はため息をついた。

『……止めて。』

「はぁ?!道のりはまだあるぞ?」

ダイジンたちも気づいたようだ。

テレンテレンテレンテレン!

『ちょっと行ってくる!』

「俺も行く!」

Aと安室はひたすら岡を登った。

ガタガタ……

また揺れる。

でもミミズは姿を現していない。

『すずめさんが耐えてるのか……。』

Aは要石になりかけた時の感覚を思い出した。

暗くて寒い。

Aはひたすら何故か"誰か"を待っていた。

『待ってて。すぐ行くから。ダイジン!』

「なーにA。」

安室の隣にちょこんと座っていたダイジンが返事をした。

『もうすぐ着くんだよね?』

「ウン!」

『……すずめさんが耐えきれなくなる前に行くよ。透』

「あ、ああ。」

この時安室を襲ったのは恐怖だった。

パシッ

『……?』

咄嗟に安室はAの腕を握っていた。

その腕は小刻みに震えていた。

「……代わりになるつもりか?」

Aは鈴芽の代わりに要石になってしまうかもしれない、そんな恐怖。

何故こんなにも恐れているのか、安室自身も分からなかった。

ただ分かったのはこの感覚に見覚えがあるという事だ。


"ヒロくん!零くん!そっちはいっちゃダメ!!"


「ッ!」

頭を鈍器で殴られたような衝撃を安室は受けた。

『透……?』

Aは安室の顔を覗き込んだ。

「……昔何かなかったか?」

『……忘れちゃったんだね。』

季節外れの涼しい風が2人の間を駆け抜けるのだった。


作者です。お気に入り登録140人突破ありがとうございます!

早くAと安室さんには鈴芽さんの所へ行って欲しい……。

どうしてもグダグダとなってしまうのでエンジンかけて疾走感だしたいですね(?)

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チョコミント(プロフ) - 未零 ♪mirei♪さん» そうなんですね!お互い頑張りましょう! (2022年12月29日 8時) (レス) @page22 id: 5f4119665c (このIDを非表示/違反報告)
未零 ♪mirei♪ - めっちゃ、いいところで終わってる〜私は今、「すずめの戸締まり✕名探偵コナン」って小説書いているんですけど、すごく進んでて羨ましいです!更新がんばってください! (2022年12月29日 0時) (レス) @page22 id: 8da36c452f (このIDを非表示/違反報告)
チョコミント(プロフ) - まみこさん» よろしくね!更新も頑張らせてもらうね〜 (2022年12月26日 18時) (レス) id: 5f4119665c (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - チョコミントさん» えー!覚えててくれたの!嬉しい!!これからもよろしくね!更新頑張って! (2022年12月26日 14時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
チョコミント(プロフ) - まみこさん» 遅くなったけどメリークリスマス〜!私は結構色んな人覚えてるタイプ(?)だから全然覚えてるよ!タメ口は結構なんとも思ってないから大丈夫!良ければこれからもどうぞ仲良くしてくれると嬉しいな。 (2022年12月26日 7時) (レス) id: 5f4119665c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チョコミントス | 作成日時:2022年12月13日 13時

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