好きの気持ち ページ4
「Aちゃん!今日もありがとう、助かった〜。
また何かあったらよろしくね!」
「はい、店長さん!こちらこそありがとうございました!」
アルバイト代を受け取り、今日もちゃっかり店長さんにドリアまでご馳走してもらって、ユチョンくんにバイバイして店を出た。
ドアを開けた瞬間、ピュ〜っと吹き付けた冷たい風。
「寒〜いっ!」
冬の夜空を見上げながらマフラーに顔を埋め、カバンからスマホを取り出した。
「……あ」
やっぱり来ていたユノ先輩からのメッセージ。
『今部活終わった。急いで迎えにいくから待ってて』
ふわっと心が温かくなる。
お昼休み、ユチョンくんからバイトのお誘いを受けてすぐにユノ先輩に連絡したら。
『じゃあ帰り待ってて』って。
『俺が送るから』ってすぐに返信をくれた。
些細なやり取りだけど、ユノ先輩からのメッセージを読むだけで、本当に私ユノ先輩の彼女になったんだなぁ…って、すっごく幸せな気分になる。
『待ってます』って可愛い絵文字も付けて返信をして。
コートのポケットにスマホを入れて、ポケットの中で触れた手袋を迷わず履いた。
あ……、そうだ。この手袋、ずっとジュンスから借りっぱなしだった…。
「今は返しづらいなぁ…」
こんな事なら、借りたりしなければ良かった…とか思っちゃう。
…あれ?今気付いたけど、この手袋男の子用にしては少し小さくない?
だってほら、私でピッタリなサイズだし。
あれ?そういえば。
ジュンスがこの手袋を使っているとこ、一度も見たことないなぁ。
凄いなこの手袋。そんなに伸縮性がいいのかな?
そう思って手袋の指を摘んで引っ張っていたら。
聞こえてきた足音。
学校の方から走ってくるユノ先輩が見えた。
「はぁっ、はぁっ、ごめっ、待った?」
すごい息が切れてる。
もしかして
「走ってきてくれたんですか!?」
「もちろん。部活終わった瞬間マッハで着替えて走ってきた!」
「ごめん、汗臭い?」って笑いながら息を整えるユノ先輩。
どうしよう。
会う度に。
声を聞くたびに。
「好き」って気持ちが大きくなっちゃうよ。
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ち - はじめまして!アラサーペンのわたしですが、こんな高校時代を過ごしたかったとキュンキュンしてしまいます。更新楽しみに待ってます(^^) (2021年1月24日 10時) (レス) id: c2ed9163db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユチコ | 作成日時:2018年6月23日 16時