君と僕の物語＊EH From SJ＊ (ページ18)

今日:3 hit、昨日:8 hit、合計:82,834 hit

どうしたいのかーYJ sideーページ18

僕はあまりAに相談する事がない。

Aは悩み過ぎる所がある。
自分のことは勿論、人のことも自分のことの様に抱え込むからだ。

でも、今回ばかり話すしかないよな…。

YJ「Aはさ……モデルになりたいとか思う？」

A「モデルなら自社のモデルしてるじゃない？」

YJ「芸能事務所に所属したいかって事……幾つか話があるんだ。」

A「………嫌。芸能人になりたいわけじゃないし……。」

YJ「だよな。……それと……僕、父さんの仕事を手伝わないといけない。。」

A「パパの？ヨンジュが？」

YJ「こっちにAを連れていく条件……。」

A「そんな！ヨンジュはﾃﾞｻﾞｲﾝの仕事が夢だよね？!パパの仕事を手伝うって事は………ﾃﾞｻﾞｲﾅｰを辞めるってことだでしょ？」

YJ「仕方ない。父さんの会社は元々は亡くなった父さんの会社だ。凄く小さな会社を大きくしたのは今の父さんだ。それは、いずれ息子の僕に返すためだって今まで一生懸命してきたんだよ……。そんな話聞いたら断ったりできなかったよ。」

A「パパの思いがあったにしても私を此処に連れてくる為に夢を諦めるなんて………。」

YJ「cloverを立ち上げたのは自分の夢でもあったから……もう叶った。アメリカでも店をもてたしこっちで仕事も出来た。夢を諦めたんじゃない。僕だって絵を専門にしてたAをこっちの世界に引き込んでモデルまでさせて。。」

A「絵は仕事にならないよ。デザインしたものが実物になる楽しみを知ったから私は今ヨンジュとお店をしてるの。。」

YJ「…………兎に角、僕は父さんの仕事を手伝うから………もし、Aがやりたいことがあるならそっちを優先して………。」

A「お店……cloverはどうするの？」

YJ「今すぐじゃないけど、父さんの仕事を本格的に手伝うようになったらいろんな国に行くからやめることになるかな。当分はここにいるよ？」

一通り話をしたらAは静かにアトリエを出て行った。

Aはまだ知らないけど男の子はすぐそばにいるんだ。
いつまでも姉弟べったりしてられない……。
椅子にもたれて天井を見上げた。