【イナイレ】記憶を失ったストライカー (ページ1)

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プロローグページ1

？？「…桜…か。」

春の風が吹く中、

桜の木を見上げ呟く少年が一人。

彼の名前は基山ヒロト(キヤマ)。

エイリア事件に

深く関わっていた人物である。

彼は今さっき、

卒業式を終えた後らしく。

手にしっかりと

大きなアルバムを抱え、

たたずんでいる。

そんな桜の木を見上げる彼の頬を、

一筋の涙が零れていく。

実は彼。一つ心に傷を抱えている。

理由は後程説明しよう。

彼は自分の頬を涙が流れているのに

気づき、急いで拭った。

誰かに気づかれてはまずい。

バレていないか…と辺りを見回すと

彼に大きく手を振り駆け寄って

来る人物が二人見えた。

？？「おーい！ヒロトー！！」

？？「…はぁ。
黙れ。煩いぞチューリップ」←

大声でヒロトの名を呼んだ方は

南雲晴矢(ナグモハルヤ)

ため息をつき、

チューリップを叱った方が

涼野風介(スズノフウスケ)

二人もエイリア事件に深く

関わっていた人物で、

とある少女が意識不明になった

原因のような人物だ。

二人は、ヒロトに駆け寄ると

肩を組み、

酔っぱらったおじさん達みたいに

左へ行き右へ行き…とふざけあう。

…が。

偶然、公園で一人の小さな少女が

サッカーをしているのを見ると

足を止め、悲しそうに見つめた。

南雲「…なぁ。あれから
色々あったけどよ。Aは…」

基山・涼野「……」

晴矢の言葉に二人は黙ってしまった。

ハッとしたらしく、

晴矢は笑って誤魔化そうとしたが、

笑ったつもりでも顔が

ひきつっていたらしく無理をして

笑っているのがよくわかった。

涼野「あれから、まだ意識が
戻っていない…か。
あいつは大丈夫なのだろうか。」

基山「大丈夫だよっ！ね？
今日もこれからAの様子
見に行くけど晴矢達はどうする？」

ヒロトの言葉に二人は

腕を組み、考えてこう言った。

南雲「俺達、これから姉さんの
手伝いがあるからさ！」

涼野「すまないな…ヒロト。
一人で見に行ってくれるか？」

あっさりと断られてしまった。

少しショックだったが、

仕方ない事だ。ヒロトは諦めて

二人に別れを告げて

Aのいる病院へと急いだ。