イライラの絶頂 ページ38
トビ「嘘ってどうゆーことじゃ
やりたくないんじゃったらそー言えば済む話じゃろうが」
茂吉は元へと歩み寄り、目を見て言い放つ
すると茂吉はそれを他所に、くるりと背を向け薬品をカタカタと並べ始めた
茂吉「君には関係ないことだから」
茂吉の口から放たれたその一言はトビを煽るのには十分だった
大きく一歩踏み出して、茂吉の襟元をぐいっと掴むと無理やりこちらを振り向かせ睨みつける
その衝撃で茂吉の持っていた薬品のビンが床に落ち、パリンと音を立てて割れた
貴方「トビやめて」
"誰か先生を……"
そう言って化学部の男の子はパタパタと駆けていく
廊下から動かないAはトビに呼びかけるも、頭に血が上った彼には止める声など届かない
胸ぐらを掴み上げ、茂吉をずっと睨んでいる
トビ「確かに、お前の言う通りワシには関係ない話じゃが_______
お前の嘘を本気で信じとる奴もおるんじゃボケ!!」
そう叫ぶトビの頭の中にはAと空のことが浮かんでいた
"好きなのにそれが出来ない"
その気持ちがどれだけ辛いか
胸ぐらを掴む力を強め、余った片手でAを指差した
トビ「源にアイツはな、お前の嘘が_____」
貴方「トビ!」
言葉をかぶせるように大きな声でAは止めた
それにはっとしてトビは廊下の方を見る
貴方「モキチくんごめん、トビって喧嘩っ早いから」
茂吉「いえ、大丈夫です」
ごめんなさいと悲しそうな表情で教室に足を踏み入れ、トビとモキチと前までくる
その様子に何か言おうとしたトビだったが、彼女の瞳がそうはさせてくれなかった
先生「どーしたんだ!いったい!」
その直後、化学部の顧問が慌てて教室に飛び込んできた
すると、やばいと感じたトビは慌ててモキチの胸ぐらを離す
茂吉「すみません 僕が誤って 彼に 薬をかけてしまって」
平然と茂吉は嘘をついてゆっくりと説明した茂吉はトビに頭を下げた
貴方「こちらこそごめんなさい」
どうしていいかわからなかったトビをよそに、隣にいたAもぺこりと謝る
そうして顔を上げたAはトビの腕を掴んで"行くよ"と急ぎ足で教室を出た
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白夜(プロフ) - シオンさん» シオンさんありがとうございます! 更新頑張ります^_^ (2020年4月11日 13時) (レス) id: 36dc3350f4 (このIDを非表示/違反報告)
白夜(プロフ) - ゆまさん» ごめんなさい!今気がつきました! コメントありがとうございます(^ ^)トビカッコ良くて作っちゃいました (2020年4月11日 13時) (レス) id: 36dc3350f4 (このIDを非表示/違反報告)
シオン - とても素晴らしい作品です。続きを楽しみにしています。(≧∇≦) (2020年4月11日 0時) (レス) id: 5d193de02d (このIDを非表示/違反報告)
ゆま(プロフ) - トビ、好き!更新頑張ってください。 (2019年12月14日 21時) (レス) id: b67279cd9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白夜 | 作成日時:2019年11月26日 14時