ターゲット ページ5
「リヴェ…、あぁ、なるほど」
「ふふ、いい名前だと思うわ?」
2人とも、この名前の意味を分かってくれたらしい。納得したように言う。
「うん、ならリヴェ、次は…」
ガタンっ…
「ふぇ…?」
「…あら」
エージェントさんが何かを言いかけ、丁度立ち上がった時。何か物音が聞こえた。
プロキシさんにも聞こえてたみたいだし、気のせいではないハズ…。
気づかなかったけど、この部屋には扉がいくつかあって、ここ以外にも部屋があるみたい。
…確か、あの奥の部屋から聞こえてた…?
私は気になって奥の部屋の方を見ようと__
ドンッ
「ひゃ…!?」
「おっと…しまった、もうそんな頃合いか」
いきなり音が聞こえて、緊張してた時に更にさっきより大きな音が聞こえて、つい驚いて悲鳴をあげてしまう。
でもエージェントさんとプロキシさんは驚いてる様子はない…
逆に物音の原因が分かってるみたい。
「そう言えばそろそろだったわね…」
「あー、驚かせてしまって申し訳ないね」
よく分からないけど、エージェントさんは片手を頭の後ろに当て、苦笑いで謝ってくれる。
「大丈夫よ、お嬢ちゃん…じゃないわね、…リヴェ、お化けなんかじゃないわ」
プロキシさんは私の頭をぽんぽんと撫でる、…恥ずかしいけど嬉しい。
「まぁ仕方ない。俺がなんとかしよう」
「そう、頼んだわ。なら私がリヴェを連れて行きましょう」
え、私どこに連れて行かれるの…?
「ああ、元からそのつもりだ。今ここに居られるのは、少しばかりまずいしね」
不安そうにプロキシさんを見ても「大丈夫よ」とでも言いたげに、ミステリアスな笑みを向けるだけだった。
「さ、行きましょ。リヴェ」
困惑し、物音が聞こえた方の扉や、エージェントさんを交互に見てる内に、プロキシさんは何かを用意して外に出ていってしまった。
とりあえずついて行かなきゃ…?
「ほら、ついて来て」
慌てて外に出ると、プロキシさんが片手で帽子を抑え、待ってくれていた。
「は、はい…っ」
ど、どこ行くのかなぁ…。
と思いながら私は、歩きだすプロキシさんについて行った。
__さて、あの子は出ていってくれた。
ついさっきここの仲間になったとは言え、少女のいる場で…
バンっ
…あの仕事を実行するのは気が引けたし。
ドンッ
あーもう煩いなぁ…
「……。…まったくせっかちだな、慌てなくてもまたすぐ眠らせてあげるよ。
…今度は…永遠に、ね」
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緑 - 紅楓さん» そう言ってもらえるととても有難いです!コメントありがとうございます、これからも頑張りますねっ (2020年5月12日 16時) (レス) id: 8fad606fce (このIDを非表示/違反報告)
紅楓(プロフ) - 面白いです!作者様のペースでいいので、更新頑張ってくださいね! (2020年5月12日 9時) (レス) id: 082dab1426 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 緑さん» いえいえ、コメント欄に大変失礼いたしました。 (2019年11月4日 22時) (レス) id: 638a835745 (このIDを非表示/違反報告)
緑 - 二次創作を書いていたつもりはないので今もフラグを立てていますが、何かあればまたコメントしてくれると有難いです、ゆりりんさんもわざわざコメントありがとうございますっ (2019年11月4日 16時) (レス) id: 8fad606fce (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 緑さん» こちらオリジナルで大丈夫ですよ…? (2019年11月4日 2時) (レス) id: 638a835745 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒夜 緑 | 作成日時:2018年9月2日 18時