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挨拶 ページ26

向かい合うように座った裕翔と俺。


もちろん裕翔の隣にあや。





「結婚のお話を…」




俺は裕翔の目を見た。



「裕翔、あやのどこが良いと思った?」




ははっ、普通の質問でしょ?

でも俺がママのお父さんを説得した時に言ったのはママの好きなところ。

好きなところ言うのってね、意外と恥ずかしいんだよ?

でも、ママもお父さんもすごく喜んでくれた。

それが俺も嬉しかったから。





「あやさんは、正直手強かったです。



大学で見たとき、僕の一目惚れでした。

優しくて、可愛くて、謙虚で、明るくて。


あやさんと友達になることはすぐに出来ました。

友達として沢山の時間を共に過ごしていくうちに、周りの人への気配りができるところや、思いやりの心。

誠実さや、滲み出る母性など。

内面を知れば知るほど、出会った頃よりももっと、

あやさんを愛おしく感じるようになりました。

ニッコリとしたその可愛い笑顔をもっともっと僕に向けて欲しいと思いました。



何回も勇気を出して告白しました。

でも、断り続けられるばかりで。

12回目、振られた時。

「私の理想の人はパパみたいな人」

そう言われました。

それからはお父さんのことを沢山知ろうと思い、

あやさんに聞いたり、想像したりして少しでも理想の人に近づけるように努力しました。


すると、ある日、あやさんから話があると呼ばれ告白されました。

すごく驚いたけれど、それ以上に認めて貰えて好きになって貰ったことが嬉しくて、もっとあやさんのことが好きになりました。

付き合ってからもそれはずっと変わらず、可愛くて、優しくて、ニッコリ笑顔が嬉しくて。

そんなあやさんが大好きです。」



あやのことを話している裕翔はすごくかっこよかった。


隣で話を聞いているあやも泣きそうに目をうるうるさせながら笑顔で聞いていた。


俺は、

あやのことをこんなに想っていてくれる人がいてほんとに幸せだと感じた。

理想の人→←いよいよ



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作者名:とあ | 作成日時:2020年3月29日 0時

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