My Special HERO !! 【東海オンエア】

＃18 委員長 ページ19

次の日の業後。
本当に今日の会議を忘れていた青島くんを誘って会場のホールへ向かう。

学校全体で行う体育祭だから、もちろん会議だって全校の体育委員会の人達で行われる。

普段あまり行かない、大きなホールに集められた私たち。

クラスから2人しか来てないはずなのに、この高校はほんとうに大きいんだなあって思うほどの人。



｢はーい、じゃあ始めるぞー｣


たった10分くらいしか待ってないけど、すごい長いこと時間が経った気がする。

体育委員会の先生が、ステージの上に立つとあんなに騒がしかったのに一気に静かになる。

ああ、あの人生徒指導の怖い人だ。

だから静かになったのね。


｢まずは、委員長を決めなきゃいけないんだが｣

｢えええー、これどうやって決めんだろ｣

｢最悪くじ引きとか？｣

｢え？！俺くじ運ないからそれはパス！｣


青島くんがすっごい嫌そうな顔をして、ステージの方をまた見る。

先生は立候補を募ったけど、さすがにそれは出なくて、これほんとにくじ引きじゃない？とか思った時だった。


｢じゃあ、しょうがないな｣

｢えっ？くじ引き？！｣


青島くんの背筋がピシッと伸びる。
私の心もドキッと跳ねる。


｢じゃあ、先生が用意した人でいいかな？｣

｢よおっ！先生ナイス！！｣

｢おい、なんかそこ騒がしいぞ！委員長やりたいヤツいるのか？｣

｢やべっ！｣


青島くんがこっちを見てニコって笑う。
かっこいいけど、彼は彼女がいるらしいからダメだね。
そんな取り合いとかめんどくさいことはしたくない。


｢おい！としみつ、ちょっとこい｣

｢はあ？！俺っすか？！俺2年なんすけど！｣

｢そんなの知っとるわ！でもお前しかいないだろ｣


としみつという、聞き慣れた名前が呼ばれたと思ったらやっぱり見慣れた人がステージに上がってきた。


｢委員長挨拶！｣

｢えー...っと、なんか、委員長なりました、すずきとしみつです...えーっと...何話せばいいんすか？｣

｢頑張れよー！！｣

｢ちょっと、青島くん！｣

｢あー！おい！ゆうと！お前代われ！！｣

｢代わんねえよ！｣


なんだ、りょうくんの友達だから、としみつくんの友達なのか。

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