My Special HERO !! 【東海オンエア】

＃17 一大イベント ページ18

「え？私？」


黒板の前に置かれたボックスから1枚紙を引いて、その紙に書かれた赤丸を見て頭が真っ白になった。

2学期のメインイベントと言ったら、もちろん体育祭。

10月だというのにあの激暑なグラウンドに燃え上がる応援。

運動音痴な私はできるだけみんなの邪魔をしないように参加するイベント。


「ってことで、女子の体育委員は鳴海Aさんに決定しましたー！！」


なぜか学期ごとに変わる委員会の人を決めるために、色々話し合いをしていたわけだけど、どうしても面倒な委員会って立候補が出ない。

なんせ体育委員なんて、メインイベントをやらなきゃいけないんだから1番でない。

こういうときはくじ引きだって、役が何も無い女子でくじ引きをして今に至る。


｢よろしくね、鳴海さん！｣

｢うん....｣


体育委員会は男女ペアだし、ペアになった青島くんのこともよく知らないし不安しかない。

きっとこのキラキラ系な青島くんだって私と一緒は嫌だと思う。
いっつもりょうくんたちといる人やん。


｢体育祭頑張ろうね！｣

｢はい....｣


体育祭なんて嫌いなのに運悪すぎー...。
ペアが話したこともない青島くんなのもハズレだし、こんなことになるならほかの委員会に立候補すればよかった。


｢ということで、体育委員早速仕事だ｣


あと1ヶ月に迫ってるそのイベントの準備は意外と急いでしないといけないみたいで、担任の先生が持ってきたその紙には、体育委員会の会議の日程が書いてあった。


｢あー、俺忘れそうだから鳴海さん誘ってね？｣

｢わっ、わかった...！！｣


チャラい！チャラすぎる！
キラキラしすぎ顔が見えない！！

席に戻って、その紙を見てみると日付は明日で、これ絶対忘れないでしょって心の中でつっこんだ。


｢あーあ、Aやっぱり死んでる｣

｢ねえー、華ちゃん代わってよ！｣

｢やーだよ！私はちゃんと数学係ついたもん｣

｢私も数学係がいい！！｣


業後までその不安と不運を引きずった私は、華ちゃんに｢まあ頑張りたまえ｣と肩を叩かれた。

はあ、早く体育祭終わらないかななんて、早すぎることを考えた。

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