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｢ミ〜ズキ。｣
｢なに? はしもっちゃん。｣
｢...ね、久々に "リョウ" って呼んで?｣
｢はっ!? なんで、｣
｢最近呼ばれてないから、かな。｣
｢っ〜〜...。｣
そ、そりゃぁ、最近、その...交わってない。俺がはしもっちゃんの下の名前を呼ぶときは、その...ね、シてる時だけだから...。
最近...、確かに呼んでないな。
そう思って俺ははしもっちゃんを見詰めながら小さな声で｢...、リョウ...すき、｣と言った。
恥ずかしくなってスグにはしもっちゃんの胸に顔を埋めた。
はしもっちゃんは放心状態だったけど、スグに理解したのか、1人で焦っている。
｢え!? ミ、ミズキ!｣
｢もー...なに?｣
｢さっき!!｣
｢あー、もううるさいっ、俺眠いのっ。｣
｢はぁ...起きたら詳しく訊かせてね?｣
はしもっちゃんはそう言って俺を強く抱き締めてくれた。
...安心して、眠れそう...。
そのまま俺は意識を空中に放った。
-+--+--+-
｢橋本さん、みずっくん。もう部活の時間だよ。｣
｢ん...、優斗?｣
｢そ、ガリさんも作ちゃんも忙しいって言うから駆り出されたゆうぴだよ。｣
｢優斗、今何時?｣
｢今? んーっと、16時。｣
｢は!? あと10分で練習じゃん! やば、今日外部コーチなのにっ。｣
｢あー、タカキ先生? ならもう来てるよ。｣
｢うげ...はぁ...。｣
｢はしもっちゃん、行きなよ。｣
｢ミズキは?｣
｢俺はナカジマ先輩に用が或るから。｣
｢一緒に、帰れる...?｣
はしもっちゃんは子犬みたいな目で俺を見ながらそう言った。
...はぁ、俺がその目に弱いってわかっててやってるのかな。
だとしたら、タチの悪いことをする。
｢ミズキ...?｣
｢俺ん家、今日誰もいないんだけど。｣
｢え?｣
｢俺のこと、1人にすんの?｣
ぶっきらぼうに言うとはしもっちゃんは首がもげそうな勢いで横に振り、｢絶対しない! 一緒に帰って今日泊まるね!｣と言った。
...なんで俺もっと可愛く言えないんだろ。
素直で可愛い子になりたいな。
そうしたら、はしもっちゃんもずっと俺に飽きないで、傍にいてくれるのかな。
＊ [-+--+--+-] は時間軸が変わった際に使います。
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3-E
サッカー部主将
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作者名：ぽむぽむ x他2人 | 作成日時：2019年5月9日 23時
