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昨日を思い出し幸せな気持ちのまま教室に入ると女子に話し掛けられた。
「ミズキくん、ちょっといい?」
確かこの子ははしもっちゃんの元カノだ。
この子が告白してはしもっちゃんがOKしたらしいけど、でもスグにはしもっちゃんから振ったらしい。
(ちなみにはしもっちゃんから訊いた。)
その周りの取り巻きみたいな子たちも俺を軽く睨んでいる。俺、何かしたっけ。
「うん、いいよ。」
「じゃあ、空き教室行かない?」
「わかった。」
その女子を先頭に空き教室に向かう。
空き教室に入ると扉が2つとも取り巻きたちによって抑えられ、簡単には出られなくなってしまった。
「用件って?」
「ミズキくん、リョウくんと付き合ってるの?」
「え?」
「昨日抱き合ってるのを見た子がいるの。
如何して男の貴方がリョウくんと付き合っているのか、訊きたいんだけど。」
「そんなの...。」
俺に分かるわけないだろ...。
そう思い口を噤んでいると突然大きな音を立てて扉が開いた。
驚いてそちらに目を向けると空手部のヤツが入ってきた。...ああ、そういうことか。
「お、噂のイノウエくん? この子 殴っていいの?」
「ええ、リョウくんに嫌われるくらい殴っていい。」
「んじゃ遠慮なく。」
そう言って空手部のヤツはその痛そうな拳を俺の鳩尾目掛けて動かした。
咄嗟のことで避けられずモロに受け息が詰まった。
倒れ込んで息を整えていると目の前にしゃがみ込み、俺の髪の毛を引っ張り無理矢理立たせられた。
「1度女より綺麗なもの、壊してみたかったんだよね。
それがイノウエくんなら願ったり叶ったりだ。」
そのまま頬でも殴られるんだろうな、と半ば諦めて目を閉じているとまた空き教室の扉が開いた。
また仲間増えたのかな、嫌だな、俺痛いの嫌なんだけど。
「なぁ、何してるの?」
その声を訊いて思わず目を開けた。
「なぁ、なにしてんのかって訊いてんだけど。」
「ヤマダ、先輩...。」
「如何見てもリンチだよね。
なんでミズキがリンチされてんの?」
「や、その...。」
「俺の可愛い後輩にリンチしてる理由、いいから早く答えろ。」
ドスの効いた声でヤマダ先輩が言うと、俺を呼び出した女の子含む数人は逃げるように教室を出ていった。...助かった...。
「ミズキ、大丈夫だった?」
「あ、はい、大丈夫です。」
そう言って歩こうとした時、目の前が真っ暗になった。
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3-C
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作者名:ぽむぽむ x他2人 | 作成日時:2019年5月9日 23時