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最初、八乙女さんが何を言っているのかわからなかった。

俺と薮さんの間を取り持つ気なのか...?

如何して、一端のチーフマネージャーの俺にそこまで...。


「コウタは、本当の愛情知らないんだ。
偽りの愛情しか知らない。
だからあんなに歪んだんだけどさ、ホントのコウタは優しくて面白くて頭良くて。
すっげぇ良い奴なんだ。
そんな彼奴に、愛情を教えて欲しいんだ。」

「そんなの...八乙女さんでもいいじゃないですか...。」

「伊野ちゃんも憶えていないんだね。」


八乙女さんの言葉の意味がわからない。

『俺も』憶えていない?

自慢じゃないけど、記憶力はいい方だし、昔あった事なんかも憶えてる。

一部を除いて。


「事故の前にあった1ヶ月程の記憶、ないんだろう?」


...事故? え、如何して八乙女さんが事故の事知ってるの?

俺、言ってないよね...?

それに、この事を知ってるのはごく少数のハズ...。


「何で御前が知ってんだ、って顔してるよ?」

「八乙女さん...、貴方は一体...。」

「俺はホストクラブ大人の楽園(Adult paradise)のNo.2のヒカルだよ。
それ以上でも、それ以下でもない。」

「八乙女さ...。」
「ヒカル、御前今日同伴の女いるんじゃねーの?」

「ん? あー、いたわ。んじゃ行ってくる。」

「おう。逃がすなよ? カモ。」

「カモとか言うな、ばーか。」


そう言って八乙女さんは出て行った。

薮さんは俺を一瞥した。


「チーフ。」

「ひゃいっ!」

「っふは、なんだその返事。」


...初めて見た。薮さんが御客様以外に向かって笑顔見せるなんて...。

やっぱり、イケメンだなぁ...。


「チーフ?」

「ぁ、えっと、何でしょうか」

「んーっとね、俺明日から3日間休ませて?」

「へ...? いや、でも...明日薮さんは鷹山様と同伴されるのでは...。」

「平気平気、だってその女と明日から一緒に過ごすんだし。」

「、、一緒に...?」

「おう、北海道行くから着いてきて欲しいって言われたからさ。
着いてきてくれたら次来た時にシャンパン沢山開けてくれるって言うし。
それに俺とヒカル同時指名するってさ。」

「ですが薮さんがいないと売上が...。」

「3日間いねぇけどその分鷹山のババアが金払ってくれるしいいだろう?」


薮さんが俺に近付いてそう言った。

思わず俺は頷いてしまった。

...だってさぁ! あの整った顔が間近に来たんだよ!? 頷くよね!?

、、はぁ...まあ、仕方ないか...。

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作者名:ぽむぽむ x他2人 | 作成日時:2019年4月18日 0時

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