シュークリーム #2-1 ページ30
兵士の訓練とは実に大変なもんだ。そんな事随分前から知っとったけど。
1日たりとも欠かさずに積み重ねてきたそれは戦争じゃかなり役に立つもんで、いつしか俺は近接戦最強、なんか言われるようにまでなった。
今日だって朝食の後の時間は全部訓練に使ってる。兵士と手合わせしたり、コンビを組んで手合わせしたりと、あれ、手合わせしかしてへんのちゃう…？まあまあ、要は毎日訓練してるんやでーって事やな。
そんな俺ら、今は休憩中で各々自由に過ごしている。自分の剣を磨く奴、新米なのか疲れきって地べたに寝っ転がってる奴とか。俺だって息抜きしようなんて思っとったんやけど…
「くっそコネシマのやつめ。俺がトイレ行っとる間にどっか行きやがって。」
前回勝負した時に負けたカードゲームのリベンジを果たそうなんて考えとったのに。あいつのことやから一服しに行ったかもしれんけど如何せん探しに行くのがめんどい。あいつの為に動くのもなんか癪やし。
そう思って俺も休もう、なんて考えた時だ。視界の端に、ひらひらと靡く何かが見えたのは。
「…なんや、あれ。」
気になって急いで立ち上がり後を追いかけた。するとそこに見えたのは、1人の女の人。茶髪の緩く結んだ髪と、赤いスカートを揺らしながら歩いている。あーさっき見えとったのはスカートやったか。確か数日前に来たパティシエの人やな。城にいる女の人なんて随分と限られてくるからそれくらいは流石に覚えとる。
てかそれより、なんであのパティシエの人がいるん。ここは武器や物騒な奴がおるからあんなひ弱そうな人は危ないやろ。
Aさん！そう呼ぼうとした、その時、武器庫に入ってく彼女が見えた。普段は施錠されとる筈やのにそんなもんされてなかったみたいで、簡単に入ってしまった。いやいや、あそこ危ないやん！！
何故か少しだけ嫌な予感がして、危険な目に遭う前に止めようと思った。
結果的に言えば、遅かった。
武器庫の中が見た瞬間目に飛び込んだのは、Aさんに向かって倒れる甲冑。小さな悲鳴が聞こえて、俺も思わず叫んだ。
けれどその声はガシャーン！！という音で掻き消されてしまった。
重い甲冑の下で倒れる彼女。どうやら意識を失ってしまっているみたいだ。
「や、やばない……あ、医務室、医務室に運ばな！！」
城内の優秀なあの軍医を思い出して咄嗟に運ぶという選択肢を選んだ。
覆い被さっている甲冑を雑に除け、彼女の背中と膝裏に手を添えて横抱きにする。誰かに見られたら冷やかされるやろうけど今ばかりは仕方ない。訓練場を走り抜けてあの人がいる医務室へ急いで向かった。
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とあ(プロフ) - ルナさん» 褒めていただけてとても嬉しいです！これからもこの小説読んでお腹すかせて下さい笑 (2017年10月2日 8時) (
レス) id: 128c51a6b1 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - ↓ラグリすぎ正しくはリアル過ぎてお腹すいてくる (2017年9月20日 22時) (レス) id: 8638a0fc39 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - やばい凄いリアル過ぎておす好いてくる。君のせいで幻匂がするじゃないか(誉め言葉) (2017年9月20日 22時) (レス) id: 8638a0fc39 (このIDを非表示/違反報告)
とあ(プロフ) - いなりさん» ありがとうございますー！ぜひともケーキをお供にしてはいかがでしょうか？笑。同士ですか！嬉しいです！！これからも頑張りますので宜しくお願いします！ (2017年9月4日 20時) (レス) id: 128c51a6b1 (このIDを非表示/違反報告)
いなり - 誤字です;ケークではなくケーキです！連続失礼しましたー (2017年9月3日 19時) (レス) id: 67ffebb8dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とあ | 作成日時：2017年7月21日 21時
