スモーガストルタ #1-4 ページ15
丁度お昼頃。嬉々とした表情でキッチンに立つA。
彼女の手元には、白とその他カラフルな色で装飾されたケーキ、の様な物。
｢Aさん来たで〜｣
コネシマは約束通りの時間に、食事をする広間に来てくれた。その声を耳にしたAはケーキの様な物を手に持ちそちらへ向かう。
｢コネシマ様！甘くないケーキ、こちらです。｣
｢おぉ！出来たんか！！さっすがやな〜！｣
1切れをコネシマの前に差し出せば、空腹だったのか直ぐにフォークを手に取り口へ運ぶ。
しかし、コネシマはやがて違和感に気付いたようで…
｢あれ、これってケーキなんか…？｣
自分が知っているケーキでは無い。その意味を込めて口にしたコネシマ。
その言葉を待ってましたと言わんばかりにAは説明を始める。
『スモーガストルタ』。見た目はまるでケーキだが、少し違う。一言で言ってしまえば、ケーキの形を真似した"サンドウィッチ"。
サンドウィッチ用の円形のパンの間にキュウリやレタス、卵やチーズなどの具を挟み、マヨネーズとサワークリームを混ぜ合わせたクリームで味付けをする。
白いスポンジと、その間に挟まる具とクリームをパッと見ればケーキにしか見えないのだ。更に、トッピングとしてトマトやスモークサーモンを使えばよりケーキに近付いた。
ケーキとは言えないが、甘い物が苦手なコネシマにはピッタリだ、とAは思いこれを作ったのだ。どうやらその読みは当たっていたようで。
｢うっまいなこれ！！気に入ったわ！！！！｣
｢有難う御座います。ケーキと言うリクエストには添えませんでしたが、気に入って頂けてなによりです。｣
｢うん！全然良いでこれ！！｣
Aの説明を聞いている時も尚口を動かし続けていたコネシマは、ぺろりと1切れをあっと言う間に食べ尽くしてしまった。おかわりを要求し更に食べる。
その幸せそうな顔がAにとっての生き甲斐であり、至福の時間なのだ。
｢なあ、呼び捨てで呼んでええか？後俺の事も適当に呼んでええからさ！｣
｢ええ、勿論です。私はなんと呼べば…？｣
｢そやなぁ、無難にシッマって呼んでくれや！！あ、敬語も無しでな！｣
｢コネシマ様がそう仰るなら、そうさせて頂きますね。｣
｢おう！！よろしくな！Aっ！！！｣
｢よろしくね、シッマ。｣
思いもよらぬ会話の流れでコネシマと親しくなり、あの時迷子になって良かったのかもしれない。そう感じ、穏やかに微笑んだAだった。
レッドベルベットケーキ #1-1→←スモーガストルタ #1-3
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とあ(プロフ) - ルナさん» 褒めていただけてとても嬉しいです！これからもこの小説読んでお腹すかせて下さい笑 (2017年10月2日 8時) (
レス) id: 128c51a6b1 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - ↓ラグリすぎ正しくはリアル過ぎてお腹すいてくる (2017年9月20日 22時) (レス) id: 8638a0fc39 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - やばい凄いリアル過ぎておす好いてくる。君のせいで幻匂がするじゃないか(誉め言葉) (2017年9月20日 22時) (レス) id: 8638a0fc39 (このIDを非表示/違反報告)
とあ(プロフ) - いなりさん» ありがとうございますー！ぜひともケーキをお供にしてはいかがでしょうか？笑。同士ですか！嬉しいです！！これからも頑張りますので宜しくお願いします！ (2017年9月4日 20時) (レス) id: 128c51a6b1 (このIDを非表示/違反報告)
いなり - 誤字です;ケークではなくケーキです！連続失礼しましたー (2017年9月3日 19時) (レス) id: 67ffebb8dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とあ | 作成日時：2017年7月21日 21時
