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スモーガストルタ #1-2 ページ13

「俺な、甘いもんが嫌いやねん。」




「え………」

唖然。正にその言葉の通りだった。甘い物を扱うのが仕事のパティシエの前で、甘い物が嫌いと発言するのはなかなかの事だろう。
今までAは自分自身を含め、甘い物が好きな人にしか出会った事が無かった。しかしそれも当たり前の事だろう。わざわざ嫌いな物を売っている店になど足を運ぶ筈が無い。そのせいもあってか、皆は甘い物が好きなのだ。という考えがAの中で確立されていた。

そんな中、コネシマのこの一言によって今までの考えをひっくり返されたのだ。
悶々と考え込んでしまうAを見て、コネシマは慌てて弁解する。


「あ、ああ、ただ嫌いって言いたかったんちゃうで!俺にな、」

"甘くないケーキを作って欲しいねん"



小さな店舗に篭っていただけじゃ絶対に言われないような言葉。
甘くないケーキなど矛盾だらけだ。しかし、これはAが優秀なパティシエと認めての挑戦状。

「(私が、作れない訳が無い!)」
それはパティシエとしての魂に熱く火を付けた。


「絶対に、コネシマ様に認められるような甘くないケーキ、作って見せますので期待していて下さい…!!」

「おう!俺も楽しみにしとる!!」


明日その約束を果たす為にまた会おう。そう告げたコネシマはAに快活な笑みを真っ直ぐ向け、迷子から脱するべくまた廊下を奔走するのであった。

スモーガストルタ #1-3→←スモーガストルタ #1-1



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とあ(プロフ) - ルナさん» 褒めていただけてとても嬉しいです!これからもこの小説読んでお腹すかせて下さい笑 (2017年10月2日 8時) (レス) id: 128c51a6b1 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - ↓ラグリすぎ正しくはリアル過ぎてお腹すいてくる (2017年9月20日 22時) (レス) id: 8638a0fc39 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - やばい凄いリアル過ぎておす好いてくる。君のせいで幻匂がするじゃないか(誉め言葉) (2017年9月20日 22時) (レス) id: 8638a0fc39 (このIDを非表示/違反報告)
とあ(プロフ) - いなりさん» ありがとうございますー!ぜひともケーキをお供にしてはいかがでしょうか?笑。同士ですか!嬉しいです!!これからも頑張りますので宜しくお願いします! (2017年9月4日 20時) (レス) id: 128c51a6b1 (このIDを非表示/違反報告)
いなり - 誤字です;ケークではなくケーキです!連続失礼しましたー (2017年9月3日 19時) (レス) id: 67ffebb8dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とあ | 作成日時:2017年7月21日 21時

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