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山に入って早三日。
ここまで一度も鬼と対峙したことがなかった。
こんなにいないものなのだろうか。
このまま鬼に会わず、生き残れれば良い。
しかし、この山のどこかで誰かが命を落としているかもしれない。
そう思うと、どうしても心がざわめいて落ち着かなかった。
きっと杏寿郎なら、どんな人も必ず救う。
それが自分の責務だと言っていた。
「よし」
何となく、嫌な気配がする場所へと向かう。
これが鬼の気配か…
師匠の「鬼の気配がわかったら、必ず覚えておけ」という言葉を思い出す。
この感じが鬼。
これが鬼の気配。
自分に言い聞かせるようにそう繰り返しながら、ひたすら森の中を走る。
「やめて!!誰か…!」
声が、聞こえる。
誰かが助けを求める声が…
「何、これ」
私はその光景を見て唖然とした。
角が生えた化け物が、人に向かって手を伸ばしている。
そしてそれを、恐怖に満ちた表情で見つめる他の選別者達。
私が、助けなきゃ____
「雪の呼吸 壱ノ型、雪結晶」
回転しながら鬼を斬りつけ距離を取らせた。
一度地面に着地し、しっかりと踏み込む。
「お前のような小娘にこの俺が___」
「弍ノ型、凍青斬り」
腕を勢いよく振り下ろす。
確かな手応えと共に、鬼の頸が地面に落ちた。
「…私の事を小娘って呼んでいいのは、師匠だけだから」
初めて倒した鬼に向かって、たった一言そう言った。
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みーた(プロフ) - 麗羽さん» 泣かないでぇ(´;ω;`) (2019年10月12日 21時) (レス) id: 8487e33076 (このIDを非表示/違反報告)
麗羽(プロフ) - 普通に泣きました……( ;∀;) (2019年10月12日 13時) (レス) id: 835b4d5769 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - みーたさん» ありがとうございます! (2019年10月12日 12時) (レス) id: 483e5f8c50 (このIDを非表示/違反報告)
みーた(プロフ) - ちぃさん» 申し訳ございませんでした!すぐにルビをふってまいりますので少々お待ちください! (2019年10月11日 22時) (レス) id: 8487e33076 (このIDを非表示/違反報告)
みーた(プロフ) - おさるさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年10月11日 22時) (レス) id: 8487e33076 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みーた x他1人 | 作成日時:2019年9月29日 20時