どうも、風柱の姉です。【鬼滅の刃】 (ページ16)

今日:2 hit、昨日:10 hit、合計:160,091 hit

15*° ページ16

私は今、長い長い夢を見ている。

私たちは、決して裕福ではなかったし

むしろ貧乏だった。

でも、幸せだった。

「母ちゃん遅いね、まだかな？」

『大丈夫だよ、あともうちょっとで帰って来るよ』

玄「大丈夫かな．．．？」

『大丈夫、大丈夫！
すぐに帰って来るって！！』

ﾄﾝﾄﾝ

「母ちゃんだ！！」

「母ちゃん！」

『待って！！
母さんじゃな＿＿＿＿＿＿＿＿』

ｻﾞｼｭｯ

実弥A「『玄弥逃げろ！！/逃げて！』」

玄弥「なんで！！！なんで母ちゃんを殺したんだよ！！

人殺し！

人殺しーーーーー！！！！！」

がちゃりと音を立て、場面が変わる。

零「お姉ちゃん？どうしたの？」

陽菜乃「お外で一緒に遊ぼ！！」

＿＿＿＿＿＿＿＿あぁ。

ここが私の本当の “家族”だ。

母「A、お母さんちょっと不死川さんの所にお手伝いしに行くから、零と陽菜乃、お願い出来る？」

『うん！！長女だもん！

行ってらっしゃい！』

零「気を付けてね！」

陽菜乃「遅くならないでね！！」

。。。

ｸﾞﾁｬ､ｸﾞﾁｬ

ﾊﾞﾘﾎﾞﾘ

気持ちの悪い咀嚼音。

ボリボリと骨の折れる音。

まだ耳に残っている。

不死川母「Aちゃん、今日から家に来なさい。貧乏だから、いいものも用意出来ないけど．．．．．．」

母さんは優しかった。

貧乏でありながらも

私を救ってくれた。

父親から私を庇ってくれた。

“この子は私の子供よ”

そう言って、いつも励ましてくれた。

皆、私のことを“お姉ちゃん”と慕ってくれた。

兄弟の中で1番年上だったのもあり、皆他人の私を頼ってくれた。

慕ってくれた。

幸せだった。

そんな幸せも

すぐに壊れた

もう、私から

何もとらないで

壊さないで

いい加減私を

幸せにしてよ＿＿＿＿＿＿＿＿

陽菜乃

零

あの時、私が鬼に一刻も早く気づいていたら

未来は変わっていたの？

もう、涙で視界が歪んで

何も見えなくて。

ただ、血まみれになった皆しか目に映らなくて。

胸が痛くて苦しくて

自分が生まれた意味だって分からないまま

〝夢〟〝恋〟

そんな物は

錆び付いてガラクタと化した＿＿＿＿