Eternally red moon 2

Thank you, but okay ページ5

乙骨side




乙「呪いっ…低級って言ってたのに!!話が違くない!??」




あのサイズなのに小学校のデカブツよりもずっと怖かった。




乙「そうだ!!狗巻君、ケガ…指大丈夫!?」




狗「じゃげ」




乙「あぁ!!そんな下手にイジんない方が…」




ペキッ、と無理に指を戻した狗巻君。




僕のせいだ…




乙「ごめん」




少しだけ顔を出して呪いを確認する。




追ったりこっちを探ってる様子はない。




帳が上がらない以上、祓うしかないんだよね？




　『へぇ、準一級ってところかしら。思ってたより弱いわね』




乙「い、狗巻君。一瞬、帳に穴が開いたように見えたんだけど…」




狗「じゃげ」




　『スピア・ザ・グングニル』




女の子が紅い槍を呪いに投げたけど術式で折られてしまった。




顎に手を添えて考えるそぶりをしている。




　『呪力量では弱いけど、貴方の術式は強いわね。でも用があるのは主なのよねぇ…』




　「ゾンぱ」




　『あらあら、吸血鬼(ヒト)が考え事をしている間に攻撃するなんて行儀がなってないわね』




呪いが攻撃したはずだった。




なのに掠り傷ひとつ無く、攻撃は少女から逸れていた。




　『高専生、この声が聞こえる所ぐらいに居るでしょう。私一人では呪霊(コレ)を祓えない。手を貸してもらえると助かるわ』




え、貴女の方が呪いより強いよね？




立ち上がった狗巻君を追いかける。




乙「もう動いて大丈夫なの？」




狗「ごんぶ、ゲホッ」




乙「え…一人で行くってこと？




・




ありがとう(・・・・・)、狗巻君。でも大丈夫だよ、三人で頑張ろう!!」




(ありがとう、でも大丈夫)

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