Eternally red moon 2

Why are you talking about this when it's tea time? ページ24

レミリアside




東「正直、理解できなかった。説明してもらってもいいか？」




高専に戻って紅茶を飲んでいると、葵がそんなことを聞いてきた。




私は座るように促したあと、紅茶を出した。




　『あの呪詛師は“透明化しか出来なかった”。まず、この意味は分かるかしら？』




東「…分からないな」




　『言い方を変えるなら、“呪力と視覚しか誤魔化せなかった”。人間が情報を得るのは視覚だけじゃないのよ』




東「…まさか音、聴覚か!?」




　『正解。今回は聴覚と視覚で場所を突き止めたわ。歩くだけでも音は鳴る。今回は走ってたから埃の舞い方でも場所が分かったわね』




東「確かに俺の戦いでも役立ちそうだな」




　『私は吸血鬼だから相手が出血していた場合、血の匂いでも追えるわ』




東「視覚に頼りすぎてはいけない…速い相手にも有効そうだな」




あら、よく気づいたわね。




五感を全て使えば私の動きも見切れるようになる。




吸血鬼狩りとかが良い例ね。




あの人達、能力や呪力が無くても私達の動きについてきてたし。




…今考えると凄いわね。




　『ま、頑張ってちょうだい。戦闘で役立つ五感は味覚以外の四つ、何かに頼りすぎてもダメよ？』




東「もう少し早く教えてくれたら修行に組み込めたのにな」




　『あら、残り一週間だけど貴方なら大丈夫でしょ』




東「…もちろんだ、永遠に紅い月(Eternally red moon)。今から頼んでも良いか？」




　『紅茶を飲み終わったら運動場に集合ね、待ってるわ』




(お茶の時間なのに、なぜこれ(さっきの任務)について話しているのですか？)

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