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伊之助の言葉が、なんだか頭から離れなかった。
確かに炭治郎が私のことをどう思ってるのかなんて、炭治郎自身にしかわからない。
伊之助の言う通り、自分で聞くしかないのかなぁ。
そんなことをぐるぐると考えている内に、あっという間に学校に終業のベルが鳴り響いた。
「A?そろそろ帰るぞ」
「うわっ」
それにも気付かずぼーっとしていた私の視界に、突然炭治郎の顔が現れる。
びっくりしてザザッと椅子ごと後退りした私に、炭治郎は眉を下げた。
「すまない、驚かせてしまったな」
「いや!私がぼーっとしてただけだから……あれ?善逸と伊之助は?」
「それが、二人とももう帰っちゃったみたいなんだ。最近ずっとそうだなぁ」
そう言えば、その通りだ。
きっと善逸が気を使って私たちを二人にしてくれているんだろう。
善逸、伊之助、ありがとう。
「俺はAと二人でも、嬉しいけどな」
「はぇ!?」
脳内で勝手に二人に手を合わせていると、突然炭治郎の言葉が耳に入ってきた。
「ほら、帰るぞ」
い、今のはなんなんですか炭治郎さん。
あなたの笑顔、破壊力が凄いの分かります?
いや、いつも笑顔だけど。
なんて、頭の中でかる〜くパニックを起こしながら炭治郎の横に並ぶ。
二人で歩く帰り道は、やっぱりいつもより短く感じた。
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紅葉(プロフ) - キュンキュンしました…!甘い恋愛をありがとうございました! (2020年2月19日 9時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 完結おめでとうございます!ラストもめっちゃキュンキュンしました…っ/// 両片想いツボで、ラストの切ない勘違いからの甘い展開も好きなので面白かったです!! 番外編も読めたら嬉しいです(o>ω<o) (2019年12月1日 0時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
らい - すごくキュンキュンしました!泣いちゃった…。私も今好きな人いるからこんな風になれたらいいな…とか。 (2019年11月26日 0時) (レス) id: 5bd8ec40a6 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - キュンキュンしてました!ずっと! (2019年10月29日 20時) (レス) id: 8efb03cbb1 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - 更新楽しみにしています!頑張ってください! (2019年10月28日 22時) (レス) id: 156c93a62a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みーた x他1人 | 作成日時:2019年10月27日 16時