FBIと公安に愛される私 Part3 (ページ10)

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～A～

｢拓真。ねぇ拓真ってば！」

拓真｢聞こえてますよ。そんな大声で呼ばなくても」

｢だからさー。京極さんと闘ってあげてよ」

拓真｢彼はキッドを捕まれられなかった。約束は果たせて…」

｢でも拓真がいない間足止めしてくれたのは京極さんだよ？拓真がキッドの嘘の呼び出しにさえ行かなかったら」

絶対的忠義がアダになった

拓真｢分かりましたよ！！やりますよ！やればいいんでしょう！」

立ち上がった拓真は不意打ちに、京極さんの首めがけてハイキックを決めた

何やってんの！？

そんな不意打ちで勝って嬉しいわけ！？

拓真｢400戦無敗記録を持つと聞いていたが、こんなのも躱せないのか。ガッカリだよ。京極くん」

京極｢っ…ｶﾞﾊｯ」

拓真｢へぇー。これは驚いた。前回は1分ほど気を失っていたが、今回は3秒ほどか。成長したな」

京極｢負けっぱなしでは……いられませんから」

拓真｢あ？もう負けてんだろ。有段者の前で意識飛ばすなんて普通ありえねぇ。3秒あれば俺なら5回は殺せるね」

コナン/灰原『！！？』

背中がゾクリと凍りついた

これがコナンくんの言ってた黒の組織の雰囲気？

私の知ってる拓真は失礼極まりない性格で、でもどこか親しみやすい

まるで酸素がなくなるように息が苦しくなる

拓真｢冗談ですよ。本当に殺すわけないじゃないですか」

バカにしたような笑みを浮かべた

｢それは人として当たり前。それより拓真さぁ。もっとちゃんと、真剣勝負しなよ」

拓真｢…………しているつもりなのですが」

｢いや、してないでしょ。本気で闘え！ってことよ？」

拓真｢本気……私が本気で闘えるのは世界中探しても旦那様と……。」

｢お父……？誰の？」

拓真｢私がお仕えしている旦那様はお1人だけですよ」

｢え、いや……だって……格闘技やってるの？」

拓真｢少なくとも、私が伝説になる前の王者は旦那様でしたよ。そして……唯一勝てなかった人です」

｢拓真が負けた？」

何とも信じ難い

今回みたいに怪我でもしてた？

それなら納得

拓真｢残念ですが万全の状態でフルボッコです」

｢心読まないでよ」

お父さんがねぇ

信じられない

ボディーガードとかいたはずなのに体を鍛えてたんだ

そういうのは意外

今度暇な時にでも実家帰って、トロフィーとかそういうの探してみようかな

知ろうとしなかったお父さんのことを少しづつでも知っていこう