FBIと公安に愛される私 Part3 (ページ15)

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～A～

エリート部署はいつも定時(17時)きっかりに上がる

会社の方針で残業は極力控えるということもあるんだけど、時間内に全ての仕事を終わらせるのはエリートと呼ばれる所以(ゆえん)の一つでもある

仕事の持ち帰りも許可は降りない

昴｢お疲れ様です。今日はどこかに食べに行きませんか」

｢んー、今日は寄るとこあるんで」

昴｢でしたら私もご一緒に……」

｢ダメです！！あ…いや、昴さんには退屈なとこなので」

昴｢行ってみないと分からないと思うのですが？｣

｢多分……絶対……つまらないと思います！！｣

文句ありげな昴さんを置いて通りかかったタクシーに乗り込んだ

拓真に成瀬さんのことを聞いてみるといつもと同じだと

何が悲しくて職場の仲間(ひと)を疑わないといけないの？

成瀬さんが犯人って言い出したの誰よ全く

どうして人は根も葉もない噂が好きなんだろ

心ない言葉は人を傷つける

もしそれでその人の人生を狂わせてしまうことになれば、責任なんて取れないのに

携帯の電源を切っておかないと昴さんにGPSで後をつけられる

目的地には蘭ちゃんと園子ちゃんが待っててくれてた

｢入っててもよかったのに」

蘭｢だって…ねぇ？」

園子｢そうそう。緊張しちゃって」

｢みんな良い人達だよ。あ、ところで家の人にここのこと言った？」

蘭｢言ってないよ」

園子｢秘密にしときたいもんね」

｢よかった。昴さんには内緒にしておきた……2人ともどうしたの？」

蘭｢Aちゃんってやっぱり昴さんのこと好きなの？」

園子｢付き合ってるとか！？」

｢つ、つつ付き合ってなんか！！なんで！？」

蘭｢昴さんがAちゃんを好きだから？」

園子｢好きな女性と同棲してたら想いが爆発しちゃうでしょ」

｢え……え？あの、好きって……？」

蘭｢昴さんってAちゃんのこと好きだよ」

園子｢そうそう。安室さんもね」

｢…………っ////」

園子｢気付いてないのはAちゃんぐらいだよ」

嘘でしょ……

FBIと公安なのにバレバレってどうなの！？

改めて第三者から聞くと恥ずかしい

確かに他の人と比べて私に対してだけ異常に優しく感じる……ことも、なくはないような

普段見せてるのがかりそめの姿で、でも想いは本心で……

イケメンに惚れられると胃が痛い

｢そ……そんな事より！！早く行こ」

2人の背中を押して建物内へと入っていった