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白いドレスを身に纏った新婦とその隣で愛おしそうに純白の新婦を見つめるこれまた純白の新郎。新郎新婦の幸せオーラに周りの人間まで幸せな気分になる。
本日はお日柄もよく、絶好の結婚式日和。高校の時の同級生同士が結婚し当時のクラスメイトや高校の同級生という懐かしい顔ぶれがたくさん出席していた。そんな中、私は無意識に鬱くんの姿を探していた。
「よお、Aやん」
「……ああ、シャオロンくんか。久しぶり」
「なにあからさまに落胆しとるん。だれか探してるんか？」
不意に後ろから呼ばれた名前に振り返るとそこにいたのはシャオロンくん。久々に見る彼は高校時代よりも少し背が伸びていて当時のあどけなさを残しつつも大人になっていた。
それから何となく彼と一緒に式を過ごすことになり、フラワーシャワーの籠をシェアし合う。
フラワーシャワーの中を仲睦まじく歩んでいく新郎新婦は人垣の端まで行くと足を止めてこちらに振り返る。
「お待ちかねのブーケトスのお時間です！ ささ、女性陣は前の方へ！」
進行役のスタッフさんが音頭を取ると我こそがと言うような勢いで女性参列客が列の先頭に出る。私はと言うと特にそれに混じることなくその場にとどまる。シャオロンくんはそんな私を見て「前行かんでええのか？」と声をかけてくれるが「ええねん」と短く返事をしてみんなに背中を向ける新婦を眺める。
大きく振りかぶって新婦は背後にブーケを投げる。大きく弧を描いたそれは綺麗に私の隣にいるシャオロンくんの手の中に落ちて来た。
前に出た女性陣はあからさまに落胆し、この状況を見ていた他の参列客は歓声をあげたり拍手をしたり、等の本人シャオロンくんが一番驚いていたり、そんなちぐはぐな状況に私は吹き出した。
「あはは！ おめでとう！」
「なんか複雑なんやけど……ああ、はい」
ポリポリと指で頬を掻いた後、彼は手に持っているブーケを私の前に差し出した。白を基調とした華やかなブーケとシャオロンくんの顔を交互に見る。
「これお前にやったら俺たち結婚するんかな？」
「は……？」
思いもしない言葉に思考が固まってしまう。
ブーケトスが終わり他の人たちはゾロゾロと室内に戻って行っていたから良かったと心底思った。いくら冗談でもこれを誰かに聞かれていたら相当な勘違いをされてしまう上に相当揶揄われてしまっていたことだろう。
「何、あんさんら結婚するん？」
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野々宮蓮花(プロフ) - 唐揚げさん» こんにちは。コメントありがとうございます！そう言って頂けてなによりです。まだまだ沢山の作品が続きますので、引き続き楽しんで頂けたら幸いと存じます。どうぞよろしくお願いします！ (2021年1月25日 20時) (
レス) id: 720637d64b (このIDを非表示/違反報告)
唐揚げ(プロフ) - どの作品も少しドキドキ？しながら読ませていただきました。ut先生オンリーということで似たような作品が並ぶのかなぁと思いましたが、バリエーション豊かで楽しかったです。 (2021年1月25日 19時) (レス) id: 6975836a4f (このIDを非表示/違反報告)
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