舌に噛み跡─6 ページ6
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「また一人殺されたんだってよ」
「昨日だろ？しかも誰も知らないような人を」
「今はあんなんだけど、昔は厚労省に勤めてたらしいぜ。ニュースでやってた」
騒々しい日下杜組の組員ら。
今日は朝からこの話題で持ちきりだ。
怒られないのかよ。こんなに騒いでても。
「ねぇ光くん。誰か殺されたの」
分かってはいるが一応聞いてみる。
すると、光くんはいつもの「知らないの？」みたいな面持ちで眉間にシワを寄せて答えてくれた。
答えてくれただけいつもとは大分様子が可笑しいけれど、それは今は黙っておこう。
hk「前まで厚労省に勤めてたどっかの社長だってよ。しっかし、“『蜂』さん”も。勇気があるよなぁ」
「勇気って？」
殺し屋みたいなもんなんだろ？
そんなのに勇気もなにもない。
hk「その社長の会社はさ、この日下杜組と契約を結んでんの。表向きは普通の薬品製造会社って感じなのに」
「なるほどねぇ。じゃあ“『蜂』さん”は
hk「んまぁ、そうなるな」
「ずっと勘違いしてたんだけど、“『蜂』さん”って組長から命令されて人を殺してたんじゃないってこと？」
hk「それは分からない。態と殺したって場合も考えられる。ただ、ランダムって訳ではなさそうだよ」
光くんにもその法則は掴めてるんだなぁ。
なら、あの事件のことにだって気づいてくれよ。
「ふーん。殺されなきゃいいや」
hk「高木みたいなトンチンカンは殺されねぇよ」
「それ関係なくない？」
俺はトンチンカンじゃねぇし！
ってかトンチンカンなら殺されないって、どんな法則だよ！
hk「……それに。今日は唇が荒れてない」
スーツの懐に手を突っ込み、取り出したのはまさかのリップクリームだった。
hk「俺がお前の為に買ってやったのに意味ねぇじゃん。使えよ」
半強制的に渡されたそれ。
待てよ。
……これ、普通スーツに入れておくか？
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柊(プロフ) - みるみるみるきーさん» コメントありがとうございます！！！まさかまさか、みるみるさん（私が勝手にそう呼んでいます。すみません）からコメントを戴く日が来ることになるとは……！騒いでいただけるなんて、感激です！早く更新します！ありがとうございます！頑張ります！ (2020年9月13日 23時) (
レス) id: 9a230f5c32 (このIDを非表示/違反報告)
みるみるみるきー(プロフ) - 初めまして。《ミントな君に祝杯を》をから一気読みしてしまいました。いろんな人がいろんな形で絡んでいて、え？あら？そーなの？うわー！と、ひとり騒がしくしながら読み進んでいました。更新、楽しみにしています。 (2020年9月12日 19時) (レス) id: a47283bf22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊 | 作成日時：2019年6月16日 15時
