ポップコーンが食べたい─6 ページ12
.
「ただいま」
まだ薮くんは帰ってきていないだろうと思っていたから、家の明かりが灯っていることにビックリした。
yb「あ、高木。早かったな」
「薮くんこそ。今日早いじゃん」
yb「うん。講義が一つなくなったんだ。教授が風邪拗らせたらしくて」
そう言いながらテーブルの上のポップコーンを見つめている。
あっ、と声を漏らすも遅かった。
yb「……で、これなに」
高木こんなん食べないだろ、みたいな顔でギロりと睨んできた薮くん。
怖いってば。
苦笑いで薮くんを見つめてみるが
……うん、やっぱり怖い。
「それは、ポップコーン」
yb「見れば分かる。馬鹿にしてんの？」
誤魔化しは効かない、か。
「買ってきたの。食べたかったから」
yb「一回ここに戻ってきたってこと？理由は？」
「仕事が、一旦休憩になってね……」
理由が苦しい。
そんな哀れな目で見つめないでよ薮くん。
……惚れちゃうじゃん。←
yb「んま、いいや。これ食べていいの？」
「ど、どうぞ」
yb「いただきまーす」
『蜂』が案外綺麗に食べてくれていたから、他の人が食べたってことは気づかれなかったみたいだ。
良かった良かった。
yb「コンビニの？なんでこんな美味いの」
「コンビニ馬鹿にしたでしょ笑」
yb「舐めてたわ……コンビニのポップコーン」
今度から食べよ。
なんて言いながら冷蔵庫を漁る彼。
あ、いい腰発見。
ペットボトルを取り出した彼の腰に抱き着く。
このまま抱き枕にでもしたいなぁ、と思っていたら、そのキャップのところで頭を殴られた。
「いって！」
yb「なんだよ急に。驚いて勢いよくやっちゃったじゃん」
「これ以上馬鹿になったらどうすんだよぉ」
yb「それより馬鹿になることはないから安心しろ」
辛辣さは元からだけど、今日はいつもにも増している。
そのまま冷蔵庫の心地よい寒さにうとうとしていると、
yb「っ……、おい」
「ん？」
yb「勃ってんじゃねぇよ」
「あ、、」
最近やってないからなぁ。
俺もだけど、薮くんも溜まってたりしないかな？
「……けど、減るもんじゃないし？」
どさくさ紛れに、振り向いた薮くんの唇に噛み付いた。
.
Gib mir einen Kuss.─1→←ポップコーンが食べたい─5
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 205人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柊(プロフ) - みるみるみるきーさん» コメントありがとうございます！！！まさかまさか、みるみるさん（私が勝手にそう呼んでいます。すみません）からコメントを戴く日が来ることになるとは……！騒いでいただけるなんて、感激です！早く更新します！ありがとうございます！頑張ります！ (2020年9月13日 23時) (
レス) id: 9a230f5c32 (このIDを非表示/違反報告)
みるみるみるきー(プロフ) - 初めまして。《ミントな君に祝杯を》をから一気読みしてしまいました。いろんな人がいろんな形で絡んでいて、え？あら？そーなの？うわー！と、ひとり騒がしくしながら読み進んでいました。更新、楽しみにしています。 (2020年9月12日 19時) (レス) id: a47283bf22 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柊 | 作成日時：2019年6月16日 15時
