検索窓
今日:5 hit、昨日:37 hit、合計:59,028 hit

唇に切り傷─5 ページ6

.


hk「高木。ちょっといい?」



光くんに呼び出されたのは裏庭。

人の気配はまるでなく、世界から忘れ去られているような場所だった。



hk「組長の命令の裏にあるのは、最近注目されている『蜂』って奴だ」

「蜂ねぇ……。虫のなんかか?」

hk「お前知らねぇの?」



光くんは、俺が可哀想になるほど裏事情を知らないからという失礼な理由で説明を始めた。←

もっと他に言い方あっただろ。



hk「敵対組織、たぶんあそこ……日下杜(くさかず)組のことだろ?実は『蜂』ってのは、そこの二代目なんだ。飄々とした笑顔で人を殺める殺し屋的存在。組では敬意を込めて『蜂』と呼ぶらしい」

「敬意って……昆虫じゃんか笑」

hk「それ明日から絶対口に出すなよ。一瞬でしばかれるからな……ほくそ笑んでる口元も!」

「その前に光くんに殺されそう」



笑ってスルーしてくれるかな、と期待していたけれど案の定ドロップキックをされそうになって危なかった。



hk「……詳しい話は追って連絡と仰っていたものの、きっと襲撃されても可笑しくない状況なんだ。敵組織に潜んでいるとなりゃあ、この組も危険極まりねぇからな」



光くんとは何度もタッグを組んでいて息も合う。

ただ俺が心配していることが一つだけ。


光くんさ、俺と一緒なのが嫌なんだろ。



hk「おい高木?俺が情報しっかり集めてきてやったんだから、明日から存分に働けよ!」

「なんだろう、このムカムカする気持ちは」

hk「ドロップキック避けたからだろ」

「ムカムカがイライラに変わった気がする」

hk「明日までに治る傷ならつけていいぞ」

「あ、ほんと?」

hk「嘘に決まってんだろうが」



光くんは平気で嘘吐くからな。

信頼ならない。

それでも頼ってしまうのはお母さん要素多めな所為か。←

はたまた情報を掴むのがダントツに早いからか。


どちらにせよ、めんどくせぇ話だ。


.

唇に切り傷─6→←唇に切り傷─4



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (87 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
148人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - (名前)おかかおにぎりさん» すみません。出来ません。 (2021年3月7日 0時) (レス) id: 9a230f5c32 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)おかかおにぎり(プロフ) - パスワード知りたいです (2021年3月6日 17時) (レス) id: 553748be50 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - シキさん» はい!お願いします (2019年8月11日 0時) (レス) id: 4345af9d4a (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - 分かりました。できるの楽しみに待ってますね! (2019年8月11日 0時) (レス) id: ee98d10428 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - シキさん» コメントありがとうございます!この裏は作っている状態ではありますが、未だ納得のいっていない状態ですので、このお話が完結したら続きとして書いていこうと思っています。なのでパスをお教えできません。すみません! 今後も楽しんで読んでいただけたらと思います! (2019年8月5日 7時) (レス) id: 4345af9d4a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2019年6月23日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。