てめぇの幸せが、俺の幸せなんだよ。【爆豪勝己】 (ページ15)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:2,187 hit

＊ページ15

*

わぁ…爆豪さんが、考え事…

何故だろう。凄く新鮮な気がする。

じーっとその姿を見ていると、その視線に気づいた爆豪さんは、「見んなクソが」と言って強めのデコピンをしてきた。

痛い…私仮にも怪我人なんだけど…！

『爆豪さんは何かとすぐ気づきますよね…』

「ハ、たりめーだろ、いずれナンバーワンヒーローになる男だからな。周りの状況を瞬時に把握するのは当たり前なんだよ」

ガタン

『………ッヒー、ロー…？』

今…ヒーローって言った？

「…どうした」

私の様子がおかしい事に気づいたらしい爆豪さんが、私に声をかける。

『ヒーロー…ヒー、ロー………なんでこの言葉にこんな反応するの、？』

分からない。全てが分からない。

頭に何か黒いモヤがかかっているような感覚があって、凄く気持ち悪い。

あぁ、今、とても怖い。

目に見えない恐怖が、いつか私の心を支配してしまいそう。

「おい、しっかりしろ！意味わかんねぇ言動ばっかしやがって。こっちが困ンんだわシャキッとしろや！！」