さしす組のお兄さんだった彼は教師になりました

さんじゅうご ページ37

『なぁ悟』
悟「んー？」
『俺ストーカーされてるかも』
悟「は？」





青が澄んだ雲ひとつない快晴の日。
１,２年合同練習をグラウンドで行っているのを見ながら木陰で座っている五条と夜雲。
そんな夜雲の口から出た言葉は、五条にとってはとても信じ難い言葉だった。



悟「ストーカーって何？僕知らないんだけど」
『この前の飛行機事故知ってるだろ』
悟「知ってるも何も僕が処理したからね。それがどうかした？」
『襲ってきた呪霊さ、100%祓ったんだよ』
悟「うん、祓われてたね？」
『そうじゃなくて、飛行機事故で襲ってきた呪霊さ、飛行機に乗る前、任務で相手した呪霊だった』
悟「は？」


任務で1度祓った呪霊が蘇るなんて今まで聞いたことがない。祓いきれてないのならまだしも、消えていくのを夜雲はその目で見ていたのだ。


悟「それってもしかしてさ」
『上層部か、あるいは別の誰か』
悟「ストーカーってそういうこと」
『俺死んじゃうかもね』
悟「変な事言うなよ、僕が絶対死なせない」
『そっ、ならいいや』
『おーい！お前ら休憩ーーーー！！！』



悟「耳痛い...」
『メンゴ』











＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
















？「上手くいかなかったぁ？」



どこか分からない暗い洞窟のようなところ。
明かりはロウソクの明かり1本のみだった。
そこには何十人もの人間が白いフードを深く被ってロウソクを囲んでいた。
円から離れた祭壇のような場所で2人、何かの報告をしている。



？「はい、申し訳ありません...」
？「謝らなくていい」
？「ではっ！」
？「今ここで死ぬのだからな」



そう言って男は、謝った男を殺す。
声を上げる間もなく殺された男の死体は、円を作っている人々の中心に置かれて、解体された。



？「この世は乱れている。要因は夏油傑、五条悟、そして夜雲瀬都、この3人である。」



死体が解体されている間に、殺した男が言う。





男の名は＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿






＿＿＿＿＿＿＿＿夜雲斗亜

















夜雲瀬都の二つ下の弟だった。






斗亜「まずは元凶である夜雲瀬都を暗殺。五条悟は封印し、夏油傑は殺す。」





円を作っている人々は斗亜の話に拍手する。
神へのお祈りをするその姿は、宗教かなにかだと考えさせられるだろう。
誰もが顔を明かさず、声も出さない。












夜雲瀬都の暗殺計画は密かに行われている。

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